前回の「神社で行う神前結婚式」を読んだ方からこんな質問をいただきました。

「東京大神宮って”神宮”とついているのに、以前に紹介していた全国に24社ある神宮の中に入っていないのはなぜですか?」

おぉなるほど!いい質問ですね~。

ということで、今回は「大神宮って何?」をテーマにしたいと思います。

まずはおさらいですが、「神宮」というのは社号(神社の称号)となります。

全国に8万社以上あると言われる神社の中でも特に格式の高い神社で、皇室の祖神や歴代天皇、皇室と縁の深い神を祭神とする神社となります。全国に24社しかありません。

そしてその中でも別格の存在がもちろん伊勢の神宮です(伊勢神宮は正式には「神宮」と呼びます)。

今回改めて24社を列挙しませんが、この24社の中には東京大神宮は含まれていません。

というか、先程の質問のときに”神宮”とついていると表現されていましたが、正確には”大神宮”でワンセンテンスとなります。

では「大神宮」とは何か?という話ですが、「天照大御神が観請されて創建された神社」となります。

江戸時代には「伊勢に行きたや伊勢路が見たい せめて一生に一度でも」と伊勢音頭で唄われたように、お伊勢参りは庶民にとって憧れの的でした。

特に宝永のおかげ参りには2ヶ月の間に362万人が参宮に訪れたと言われています。

そんな風に一大ブームとなったものの、諸々の事情でお伊勢参りができない人もいます。

そこで明治維新と共に、そんな人たちが地元で気軽にお伊勢参りを体験できるよう全国に伊勢神宮を遥拝(遠く離れたところから拝むこと)できる設備を設けるとともに、伊勢神宮大麻の頒布などを行うことへの要請がありました。

その流れで建立されたのが東京大神宮です。

そのため当然にご祭神は内宮の天照大御神と外宮の豊受大神となります(その他に造化三神と伊勢神宮の建立に尽力されたヤマトヒメノミコトも祀られています)。

また、同じようにお伊勢さんが勧請されて創建された神社は全国に沢山あるのですが、それは全て「大神宮」という社号なわけではなく、「神明神社」「神明社」「皇大神宮」「皇大神社」「天祖神社」などもこのカテゴリーとなります。

北海道にどれぐらいこれらの神社があるのか分かりませんが、とりあえず札幌ですと新川皇大神社がありますね。

私が過去に参拝した神社で言うと・・・

BABYMETALファンの聖地・阿佐ヶ谷神明社や

芝大神宮といったところでしょうか。

いずれも鳥居の形が伊勢神宮と同じ「神明鳥居」ですね。

ということで、上記のような社号の神社には伊勢神宮と同じ天照大御神が祀られているということはすぐに分かりますね。

こんな感じで学んでいくと面白いと思いませんか?