職場の新年会で病気の「症状」と書かれた「賞状」を渡されるなどのパワハラを受け男性が自殺したとして、遺族が損害賠償を求める訴えを起こした件が話題となっています。

青森県八戸市の住宅建設会社「ハシモトホーム」が2018年の新年会で男性社員に渡した賞状にはこのようなことが書かれていました。

「症状 第三位 ○○殿

貴方は、今まで大した成績を残さず、あーあって感じでしたが、ここ細菌は、前職の事務職で大成功した職歴を生かし、現在でも変わらず事務的営業を貫き悪気は無いがお客様にも機械的な対応にも関わらず、見事おったまげーの三位です。

陰で努力し、あまり頑張っていない様に見えて、やはり頑張っていない様ですが、機械的営業スタイルを今年も貫き、○○みたいな一発屋にならない様に日々努力して下さい。」

※太字になっている部分は実際には大きなフォントで印字されています。

「賞状」ではなく「症状」だったり、「最近」ではなく「細菌」だったり、その他の文面を見てもかなり悪意のある全く笑えないものであることは一目瞭然です。

この「症状」を渡すという余興と文面は、上司である男性課長が考えたものでした。

この課長は他にもショートメールで「おまえバカか?」「なんぼ頭わりのや」「相変わらずダメポンだな!」と、男性を罵倒する内容を複数回送っていたそうです。

男性はこの新年会の翌月に命を絶ちました。

その後2020年12月に青森労働基準監督署は、上司からのパワーハラスメントや時間外労働時間の増加によって、精神障害を発症し、自殺に至ったと労災認定をしました。

そこで、遺族側は会社と法的責任を巡って交渉を開始しましたが、会社側は「自分たちに法的な責任はない」と主張したため交渉は決裂、提訴に踏み切ったという流れです。

提訴を受けてようやく会社側も「パワハラと認定される行為が実際に存在したと認識している」と発言・謝罪をしました。

パワハラに関してはここ最近頻繁に取り上げていますが、残念なことに未だにこのような悪質なパワハラ行為が蔓延しているようです。

男性が亡くなられたのは2018年ですが、当初「自分たちに法的な責任はない」と言っていたぐらいですから、自分たちがパワハラ行為をしていたという認識は無かったのではないかと思われます。

今回提訴され大々的に報じられたことでようやく事の重大さに気づいたのでしょうが、もしかすると時すでに遅しかもしれません。

すでにSNS上では「ハシモトホーム最低!」「絶対家は買わない!」「当該課長を特定しろ!」といった言葉が溢れています。

損害賠償に応じてこの件を完了させたとしても、ここまでオオゴトになってしまうと、お客は離れ、売上は激減し、銀行も助けてくれず倒産という結末も十分に考えられます。

つまりパワハラをしてはいけないというのは、モラル、人間の尊重という点でももちろん大事ではあるのですが、巨大なブーメランとなって返ってくるという点も考慮する必要があるのです。

パワハラをこの世から撲滅しましょう。