1月10日放送のWBSでは「なぜ?コインランドリー増加」という特集が組まれていました。

なんでもコインランドリーの店舗は年々増加しており、この20年で2倍になったそうです。

東京都内にある24時間営業のコインランドリーを取材したところ、布団や靴など自宅の洗濯機では洗濯できないようなものを持ち込んでいる人が見受けられました。

確かに家でできないことをするためにコインランドリーを利用する、というのは普通にあり得る話と言えます。

しかしそれよりも圧倒的に多いのが共働き夫婦による利用なんだそうです。

総務省のデータによると共働き世帯数は右肩上がりで、1992年に専業主婦世帯を上回り、2020年には共働き世帯が1,240万、専業主婦世帯が571万と2倍以上となっています。

共働きで夫婦共に帰りが遅く、あまり夜遅くに洗濯機を回してしまうと近所迷惑になるのでコインランドリーを利用する、ということで共働き世帯の増加に比例するようにコインランドリーの店舗が増えているのです。

とは言えコインランドリーの利用料はバカになりません。

家庭用洗濯機を週3回使用した場合の電気代・水道料金などのコストが年間3,000円程度なのに対して、コインランドリーを週1回利用した場合の年間の利用料金は約5万8,000円もします。

洗濯機を週3回使っても年間3,000円程度しかかからないのが本当なのか?と疑問に思ってしまいますが、とにかくコインランドリーを利用すると自宅で洗濯をするのに比べて20倍近くもコストがかかってしまいます。

それでもコインランドリーを利用する共働き世帯は、共働き夫婦の中でも特に世帯収入1,400万円以上のいわゆる”パワーカップル”と言われる層となります。

このような層の人たちにとって優先すべきはお金よりも時間ということで、コストが増えてもいいから好きな時間に洗濯できる方を選ぶのだそうです。

ということで、コインランドリー側もそのようなお客さんに向けたサービスを充実させています。

あるコインランドリーでは洗濯機の空き状況がスマホで確認できるようになっているので、「お店に行ってみたら全部埋まっていた!」という無駄足を防ぐことができます。

また別のコインランドリーでは電話番号を登録しておくと、洗濯の終わる時間を電話で知らせてくれます。

おそらく今後も共働き世帯は増えていくでしょうから、コインランドリー市場も成長が見込めます(もちろんそれに伴い競争も激化するでしょうが)。

特に「お金よりも時間を優先する」「お金で時間を買う」という考え方をする層に提供できるサービスがないかどうか、今回の事例を踏まえて考えてみませんか?