9月19日放送の「坂上&指原のつぶれない店」は「経営のプロが立て直したあのお店は今!?」という企画でした。

これは今にもつぶれそうなお店を経営のプロが立て直すことができるのか?という大人気企画の今を追った非常に興味深いものでした。

まずは「毎月13万円赤字の人情居酒屋」を焼肉ライクなどを経営する西山知義氏が白いメンチカツ専門店として立て直したケースです。

こちらは白いメンチカツ専門店というコンセプトが決まり、内装を全面リニューアルし、揚げる特訓をし、さあいよいよオープン!というタイミングでコロナによる緊急事態宣言が発令してしまい、逆風の中でのリスタートとなりましたが、そんな中でも利益を出すことができ、また働く時間が短くなったことでお子さんやお孫さんと過ごす時間が増え、非常に充実されています。

次に「客が0の日もある赤字続きのイタリアン」を築地銀だこを経営する佐瀬守男氏がイタリアン×ラーメンの「伊太そば」のお店として立て直したケースです。

こちらはリニューアルにより売上が一気に増えたもののコロナ禍により激減、現在は厳しい売上となっていますが、ネット販売に活路を見出し足りない売上を補っています。

※ぜひお取り寄せしたいところなのですが、大人気で現在全品売り切れとなっています。

次に「毎月赤字の京都のおばんざい店」をかつやの臼井健一郎氏がカレー専門店として立て直したケースです。

こちらもリニューアル途中にコロナによる緊急事態宣言が発令しますが、それでもオープンすると売上が一気に増えます。

しかし、度重なる緊急事態宣言により残念ながら売上は減少傾向にあります。

そんな中、新しいメニューを開発したり、また、臼井氏の協力で東京進出のプランが動いているなど、現状を打開するべく様々な手を打っています。

やはり残念ながらどのお店もコロナによる影響で売上を落とす厳しい状況ではありますが、でもこの立て直し企画で業態転換をしていなければさらに厳しい状況になっていたのは間違いところでしょう。

実は毎回この企画が放送される都度、ネットの声を調べていたのですが、

「番組の企画で自分が本当にやりたいこととは違うことをやる羽目になってかわいそう」

という声が一定数あります。

例えば立て直し企画によりカレー専門店に変身した宮本夫婦が元々やっていたおばんざい屋は、長年「飲食店をやりたい!」と思っていたご主人が会社を退職後、500万の借金をし、夜お客さんとのトークを楽しみながらおばんざいを楽しんでもらおうと思って始めたものです。

それが、夜営業ではなく昼営業になり、おばんざいを全く出さないわけではないもののメインはカレー、という長年考えていたことが全否定されてしまった形です。

でも、この立て直し企画に応募した段階では、500万の借金も使い切ってしまいもうどうにもならない、という状況の一歩手前だったのです。

「長年の夢が」とか言ってられないわけです。

ご主人も最初、臼井氏から提案を受けたときには「カ、カレー・・・」と絶句していましたが、気持ちを切り替えてカレーに全振りしたことでおばんざい屋よりも全然売上をあげることができました。

今回の放送でも全くおばんざい屋への未練は感じさせず、いかにこのカレー屋をしっかりと回していくかしか考えていない様子でした。

それでももし仮に今後「やっぱりおばんざい屋もやりたい!」と思うようでしたら、カレー屋のベースを守りつつチャレンジすることも可能でしょう。

カレー屋さんでの成功体験がありますから今度は上手くいく確率が上がりますし、仮にやっぱりダメだったとしてもカレー屋という帰れる場所があるのは大きいです。

ということでこの企画では圧倒的な成果を出している経営のプロがどんな着眼点で立て直しを図るのかという部分が非常に興味深いです。

表向きはバラエティ番組ですが、経営者にとって非常に学び多き番組となりますので、ぜひ一度チェックしてみてはいかがでしょうか?