ここ最近、非接触型のレジが増えていますね。

非接触型レジは説明不要かもしれませんが、店員さんと接触することなく会計を完了できるシステムのことです。

一部のスーパーでは何年も前からセルフレジが導入されていますし、コロナ前、人手不足に悩まされていた飲食業界などでも結構導入されていました。

つまり、コロナ前は人手不足対策、人件費削減といった観点で導入されていたわけです。

それがコロナ禍になり、感染予防という観点でさらに導入が加速しました。

まだ一部の店舗だけですが、イオングループではレジゴーという非接触型レジのシステムが導入されています。

これは入り口で専用の貸し出しスマホを買い物かごにセットし、そのアプリで買う商品のバーコードを買い物かごに入れる都度読み取るとどんどん金額が計算され、最後にセルフレジでQRコードを読み取ると会計が完了するという流れとなります。

従来のセルフレジはあくまでも最後のセルフレジのコーナーで全ての商品のバーコードなりを読み取って計算し精算するという流れなのに対して、このレジゴーは買い物をしている途中で、今自分がいくらの商品をかごに入れているのかが分かるという点が異なるポイントとなります。

さて、このレジゴーを使うお客さんはそうでないお客さんと比べて客単価は増えたでしょうか?それとも減ったでしょうか?

レジゴーを使うと買い物をしている途中で、今自分がいくら分の商品をかごに入れているのかが分かるので「あ、もうこんなに買ってる。この辺でやめておこう」とセーブするので、客単価が減る・・・という予測を立てることもできるのですが、なんと逆に15~20%程度増えたそうです。

その理由の一つは常にスマホの画面でどの商品がかごに入っているのかが確認できるため、買い忘れが減ったからというもの。

ということはこういうシステムがない状態で買い物をすると案外、買い物が終わってから「あ、アレ買おうと思って忘れた!」ということがあるということなんですね。

そしてもう一つの理由は自分でバーコードを読み取ってかごに入れるというのが案外楽しく、気分で買う人が増えたからというもの。

なるほど、この点は非常に興味深いのですが、要は買い物をするという行為にアトラクション的な要素が加わることで客単価が増えると推察されます。

となると、例えば画面にビンゴが表示されていて、「この縦のラインの商品を全て買うとビンゴでお得なクーポンがゲットできます」みたいになっていると「せっかく4つまで揃ったから、残り1つ、特に必要ないけど買っちゃおう」ということで客単価を増やすことができるかもしれません。

イオングループは別にそれを意図してレジゴーを導入したわけではありませんが、このようにゲーミフィケーションの仕組みを取り入れることによって客単価をアップさせるという戦略は非常に興味深いですね。

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