8月16日放送の『がっちりマンデー!!』は「儲かる引き算ビジネス」というテーマでした。

ライバルと商品開発にしのぎを削ることに集中するあまり、「あっちがあの機能をつけるならこっちはこの機能だ!」という風に、どんどん機能が増えていくのはよくある話。

「付加価値」と言うと聞こえはいいのですが、結局ユーザーが使わないのであれば意味がありません。

ということで、番組では既存の商品からズバッと引き算をしたことでがっちりと儲かっている事例を取り上げていました。

まずはアイリスオーヤマのポータブルクーラーです。

これは既存のクーラーから室外機を引き算したものとなります。

なんと!クーラーから室外機を引き算することができるとは!

これにより、設置工事が不要になり、「暑くなってきたからクーラーを買ったけど、工事が間に合わなかった・・・」ということがなくなります。

アイリスオーヤマはこういうことが本当に得意ですね。

次に取り上げていたのが、森永製菓のチョコボールです。

こちらはなんとチョコボールからチョコを引き算してしまいました。

チョコボールからチョコがなくなったら単なる「ボール」では?笑

こちらは製造工場の社員さんが「実はチョコボールは中身だけでも美味しいんだぞ」と本社の社員に言ったのがキッカケとなって開発された商品となります。

外側のチョコがなくても、中のクリスプとナッツの組み合わせで十分に美味しく、お酒のつまみに丁度いいということで売れ行き好調なんだとか。

3番目に取り上げていたのが、デジタルカメラから液晶画面を引き算したインスピックレックというデジタルカメラです。

液晶画面の代わりに単なる枠があり、その枠内に写したいものが収まるようにしてシャッターを押せば、いい感じに撮影できるんだとか。

しかし、そんな不便なカメラを誰がわざわざ使うのか?

このカメラのコンセプトは「スマホカメラが苦手なことをやる」なんだそうです。

つまり、うっかり落として壊してしまうようなシチュエーションでガンガン使えるということ。

最近のスマホはどんどん大きくなっていますから、特に手が小さい女性にとっては不安定な場所などでの操作は避けたいところ。

その点、このカメラは安くて壊れにくいので、そういうことを気にせずに使うことができます。

最後に取り上げていたのが、ゲートとロック板が引き算されたコインパーキングです。

一般的なコインパーキングには出入り口のゲートと停める場所のロック板がありますが、このパーキングにはそのどちらもありません。

ではどうやって料金の精算をするのかというと、入り口にあるカメラで車両とナンバープレートを読み取っており、出るときにナンバープレートを入力することでちゃんと突合される仕組みなんだとか。

とは言え、出口にバーもないので、精算しないで出ていく車もあるのでは?

この辺、やはり日本人は真面目なもので、99%の人はちゃんと精算するそうです。

それでも数は少なくても精算しない輩もいるのですが、そもそもゲートやロック板を設置しようとするとかなりの費用がかかるので、精算されないリスクと天秤にかけるとこの方が全然メリットがあるんだそうです。

しかし、冒頭にも書きましたが、ライバルとの競争の中で、自社ならではの強みや独自性を打ち出すためについついいろんなものを足していきがちです。

でもそれがユーザーにとって喜ばれているかというとそうとも限らず、

「この機能いらないからもうちょっと安くならないかな」

と思われている可能性もあります。

そこで、丁度いいタイミングで、潔く引き算をするとユーザーの心をギュッと掴むことができるわけです。

そう考えると我々税理士の業界も私がこの業界に入った20年前は「足し算全盛期」で顧問料は高く、提供するサービスも多く、という時代でした。

それが税理士紹介業者の台頭、ネットの普及などの要因で競争が激化する中で、顧問料は低く、提供するサービスも最低限のものに、という風にシフトして規模を拡大する事務所が増えてきました。

どちらが正しいということではなく、いろんなサービスを受けたいというクライアントにはそのようなサービスを提供し、最低限のサービスで結構というクライアントにはそのように対応するという柔軟性が求められているのではないでしょうか?

あなたの扱っている商品・サービスで引き算できる要素はありませんか?