2月19日放送のWBSでは「働き方スイッチ」という特集で、人材を見抜く新サービスとしてリファレンスチェックを取り上げていました。

採用というのは難しいもので、履歴書や面接だけではなかなかどんな人なのかを見抜くことができず、「とりあえず良さそうだから」と採用したところ、全然戦力にならなかったとか人間性に超問題があったという経験は多くの会社がしているのではないでしょうか?

このリファレンスチェックは応募者本人の同意の上で、前に勤めていた会社の上司や同僚などに「常習的な欠勤・遅刻は発生していなかったか?」や「最も貢献した実績を教えてください」といったアンケートに回答してもらうというものです。

一緒に働いていた元同僚であれば、すでにその人がどんな人柄で、どんな仕事ができる人なのかをある程度知っているわけですから、かなり信憑性の高い情報となり、採用のミスマッチを防ぐことが可能となる非常に便利なサービスと言えます。

その一方で、いまいち仕事ができない人と評価されていたり、遅刻が多かったなどの履歴について言及されてしまうと、就職活動に大きく影響してしまうという恐れが転職者側にはあります。

また、以前勤務していた会社の中であまりにも優秀すぎて、妬まれてマイナスの回答をされたり、周りがみんなダラダラと残業するのが当たり前という中で効率よく仕事を終わらせて定時でしっかりと帰宅していて「自分の仕事が終わったらさっさと帰る自己中心的な人」なんて回答をされてしまう恐れもあります。

リファレンスチェック自体は便利なサービスではありますが、今後採用活動における比重が高くなってしまうと、「将来の転職を考えると、リファレンスチェックでマイナスな回答をされないように今の職場の社風があまり好ましくないものでも忖度しないといけない」というおかしな事態になってしまう可能性もあると言えるでしょう。

という部分もありますが、それでも特に中小企業にとってはリファレンスチェックはかなり貴重なツールになっていくと考えられます。

現在の超売り手市場では大手志向ということもあり、中小企業が良い人材を採用するのは至難の業です。

さらに採用のノウハウが乏しい会社が多く、社長面談一発で決めてしまうこともよくあります。

そもそも応募者自体が少ない傾向にありますから、「この数少ない応募者の中から決めたい!」という心理が働いてしまうという側面もあったりします。

それで優秀な人材ならいいのですが、人間性に問題のあるような人を採用してしまうと社員も「また社長使えない人採用してるよ。勘弁して欲しいわ」と不満タラタラになり士気が下がってしまいます。

そんなことにならないためにも、今回取り上げたリファレンスチェックなどのサービスを活用して、採用の精度を高めたいところですね。