5月29日放送の『クローズアップ現代+』は「カスタマーハラスメント!客の暴言で心が壊される」というテーマでしたが、非常に興味深い内容でした。

「購入した商品やサービスに意見や不満を持つ顧客が、それを提供した企業に対して問題点を指摘したり、苦情を述べたり、損害賠償を要求したりする行為」のことをクレームと言いますが、度を過ぎたクレーマー、いわゆる”モンスタークレーマー”が度々取り上げられています。

番組では介護施設のスタッフに契約しているサービス外のことを要求し、断ったら激高し罵倒されたという事例や、バスの運転手に対し「お前の運転は下手くそだ!」と運転中ずっと横からネチネチ言い、さらに営業所にも乗り込んできてさらに執拗に文句を言ってきたという事例が紹介されていました。

さらには、あるタクシードライバーは乗車したものの目的地が決まっていない雰囲気の若者グループに、「目的地が決まってから乗車してもらえませんか?」と言ったところ、名前と顔写真をネットに晒され、「このドライバーの対応は最悪」「このタクシー会社はひどい対応をするから絶対乗るな」などと書き込まれ、それが拡散されてしまったため、会社に居られなくなってしまい退職。

さらに別のタクシー会社に転職しようとしてもネット上に情報が残っているため、どこにも雇ってもらえず、職を失ってしまったそうです。

実はつい先日当事務所のお客様から「こちらに落ち度があるわけでもないのにお客に言いがかりをつけられて困っている。どうしたらいいか?」という御相談がありました。

その話が本当であれば、まさにカスタマーハラスメントと言えるようなクレーム内容です。

とは言え、私もその分野は専門外ですので、すぐに連携している弁護士さんに相談して対応していただきました。

今後は中小零細企業でも弁護士さんの力を借りてカスタマーハラスメント対策をしていく必要があると痛感した次第です。

番組のタイトルにある通りカスタマーハラスメントを受けた社員が適応障害などになり退職するというケースも増えているそうで、大切な社員を守るためにも大切なことと言えるでしょう。

当事務所でも今回のお客様の件を踏まえて、今後弁護士さんとの連携で、カスタマーハラスメント対策に力を入れていこうと思います。

皆さんの会社もいつそのようなモンスタークレーマーの標的となるか分かりませんので、実際にクレームが発生したらどう対応するのか、そしてそもそもクレームが発生しないためにどのような対策を取っていくのか、考えてみませんか?