5月28日放送のWBSで「働き方改革でストレスが増加している」と報じられていました。

ご存じの通り、今年4月より働き方改革関連法が施行されており、大企業では残業時間の上限が規制されるようになりました。

また、規模を問わず年5日の有給休暇の取得が義務付けられました。

「日本人は働きすぎ!」「仕事人間にならずにプライベートも充実させよう!」

そんな理念のもと、厳しい罰則規定も設けてまずは法律面で働き方改革を促進しようというものです。

残業が少なくなり、有給休暇も堂々と取得できるようになれば、人生が充実して幸せになるはず!

ところが、そんな働き方改革により、逆にストレスが増加したという調査結果が出ています。

なぜなのか?

・職場では残業できないけど仕事は終わらないので自宅に持ち帰るようになり、結局サービス残業になっている

・残業時間が少なくなったので、給料が減った

・部下のマネジメントをしたくても時間が取れない

なんて理由が挙げられました。

中には

・早く帰って家族との時間が増えると思っていたら、配偶者との喧嘩が増えた

なんて声も(トホホ)。

「働き方改革離婚」なんて事態になったら本末転倒ですよね。

しかし、人生が充実して幸せになるように働き方改革が叫ばれて、法律面が整備されたにも関わらず、逆にストレスが増加しているというのは皮肉な結果です。

番組ではこのようにストレスが増加している状況を踏まえて、ストレス度合いを見える化できる「きもちスキャン」というサービスや心を整えるための瞑想サービスについて紹介していました。

しかし、これらのサービスは「ストレスが増える」前提のものであり、やはり大切なのは残業時間の上限規制や有休休暇の取得義務化があってもストレスが増えない労働環境をどうやって作っていくかという点ではないでしょうか?

単純に定時になったら強制的に社員を帰らせて「我が社も働き方改革を推進している!」と言ってても、社員は全然仕事が終わらずに自宅に仕事を持ち帰り、実質的にサービス残業になっているのであれば、それはストレスも増えますし、「こんな会社で働いてられるか!」と辞められてしまうかもしれません。

実は一番化戦略コンサルタント・高田稔先生と企業コンサルに入らせていただく際には、単に売上アップの仕組作りのサポートをするだけでなく、どのように業務の効率化を図るかという面でのサポートもさせていただいています。

経営者、幹部、社員全員からヒアリングし、業務フローを洗い出し、どこがボトルネックになっているのかを炙り出していきます。

そして、それをどう改善していくのかを一緒に考えていきますが、ここでもポイントは「戦略」となります。

単純に「このデジタルツールを使って業務の効率化を図りましょう」というのは「戦術」です。

働き方改革を実施していく中で自社はどこを目指していくのか?社員にはどうなってもらいたいのか?

まずはそこを明確にすることが大事です。

そこが曖昧なままでツールを導入しても、確かに業務の効率化は図られたけど社員のストレスが増えたとか、給料が減って不満が増えたなんて結果になりかねません。

毎月開催している戦略マーケティング・ブートキャンプではマーケティングだけでなく、そのようなマネジメントのお悩みにも対応しますので、働き方改革で社員のストレスが増えた気がするという経営者は是非ともご参加ください。

次回は6月13日、14日の開催です!