いつも見ているWBSの中でも特に楽しみにしているのが「THE行列」というコーナーです。

これはその名の通り全国各地の行列ができるお店を取材し、なぜ行列ができるのかを分析しているもので、マーケティングの視点から非常に勉強になるコーナーなのです。

そんなコーナーに先日北海道のあるアイス屋さんが登場しました。

その名も「牛小屋のアイス」。

札幌から車で約1時間の由仁町にあるアイス屋さんです。

こう言っちゃなんですが、周りに何もないような立地であるにも関わらず本当に行列ができるお店です。

ちょうどWBSが取材したのが10連休中だったのですが、日中は100名以上の大行列、多い日には何と1日に1300名も来店したとか。

そして来店者の多くのお目当てが美味しいアイス・・・ではなく、名物店主”やっちゃん”です。

ドレッドヘアに派手なメガネをしたハイテンションキャラクターは一度見たら忘れられない強烈なインパクトを与えます。

リピートする人はこのやっちゃんとの会話を楽しむために足繁く通っているのです。

やっちゃん自身インタビューで「美味しいアイスクリームはどこにでもあるけど、ここでは楽しんでもらいながら食べてもらう」と話しており、単なるアイスの美味しさだけでなく、やっちゃんとの会話も含めた「エンターテイメント性」がウケてリピート続出の行列ができる人気店になったのではないかと思われます。

実は私も数年前に一度行ったことがあるのですが、待ち時間が大変なことに・・・。

驚異の2時間以上待ち。ディズニーランドかよ!

この「まぜまぜアイス」というのはやっちゃんに「こんなアイスを食べたい」というざっくりとしたイメージを伝えると、90種類以上あるトッピングを「まぜまぜ」して完全オリジナルのアイスをカスタマイズしてくれるというもので、やっちゃんとの会話も楽しむことができます。

私は2時間以上も待てないので普通のソフトクリームを食べましたが、牧場が直営しているお店だけあって新鮮なミルクを使った美味しいソフトクリームでした。

まぁしかし、ただ単に牧場が直営していて美味しいソフトクリームを食べることができるというだけではリピート続出の行列ができるお店にはならなかったでしょう。

北海道にはそんなお店は沢山あり道民にとってはそれが当たり前のクオリティなので、差別化の要因とはなりにくいわけです。

ということは、やはりポイントはやっちゃんの存在ということになるでしょう。

扱っている商品単体ではなかなか差別化するのが難しくても、他の要素との掛け合わせによって差別化を図り行列ができる繁盛店となる。

そんなマーケティングの実例を学ぶことができました。

さて、このように生きた事例から「なるほど、こうやって行列ができるお店を作っているんだな」という気付きを得るということは私のようなマーケティングの素人でもできます。

しかし、大事なのはその気付きをどう自分のビジネスに応用して成果を出すかという点です。

この落とし込みをする道筋を示してくれるのが一番化戦略コンサルタント・髙田稔先生です。

髙田先生はいつも「TTP(徹底的にパクる)しましょう!」と言っていますが、今回の事例を全てTTPすると「田舎町に牧場直営のアイス店を作り、そこに濃いキャラの店長を置く」ということになります。

しかし、もちろんそういう意味ではありません。仮に私がTTPしようとして本当にそれをやったら「宮治迷走!」「あなたは何をやりたい人なの?」状態となってしまいます。

そうではなくて、繁盛店になっている要素を分解してマーケティングのフレームワークに当てはめて分析し、自社のビジネスに応用させるという「換骨奪胎」を行うという意味でのTTPです。

あなたの会社の”やっちゃん”すなわち他社との圧倒的な差別化を図ることができる強みを見つけるために、キャラクターという点では負けていない髙田先生に会いにきませんか?

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