3月19日放送の『ガイアの夜明け』では「”ヒット商品”の新・方程式」というテーマで、大企業によるクラウドファンディングの活用事例が取り上げられていました。

国内No.1の実績を誇るクラウドファンディングサイトを運営する「MAKUAKE(マクアケ)」は3年前に大企業の新規事業・新商品開発を後押しするチームを立ち上げました。

クラウドファンディングを活用したい大企業は商品企画の段階から全面的にMAKUAKEスタッフのサポートを受けることができ、これまですでにライオンやシャープ、富士通など名だたる企業が利用しているそうです。

近年業績が低迷する大企業では「イノベーション」が叫ばれてきましたが、いざアイディアを出すと「前例がないから」「本当に採算がとれるか分からないから」とボツになるケースが度々ありました。

そこでアイディアも技術もある人はスピンアウトして起業し、それこそクラウドファンディングで資金調達をして画期的な商品を生み出すというケースをよく見るようになりました。

実際に家電やITサービス系などでこういう話はよく聞きますよね。

しかし、そうなると大企業ではイノベーションが起こらないどころか優秀な人材が流出してしまうわけで、長期的に見るとかなりのマイナスです。

それをクラウドファンディングを活用することで優秀な人材の流出を防ぐことができると同時に、ニッチな商品でも事前にマーケットの潜在ニーズがどれぐらいあるのか(またはないのか)を確認できるというのが大きなポイントではないかと考えます。

そう、大企業はわざわざ小さなマーケットに参入しても採算がとれないので、今までは大きなマーケットを主戦場としていました。

しかし、人口減少社会でマーケットも縮小傾向にあるので、多少小さなマーケットでも勝算があるのであればこうしたクラウドファンディングを活用して参入するメリットがあると考えるようになってきたのです。

となると大変なのは我々中小零細企業です。

中小零細企業の鉄則は「大企業と同じ土俵で戦うのではなく、大企業が参入しないニッチな市場で勝負せよ」というものですが、そのニッチな市場に大企業も参入してくるのです。

もしも今ご自身がビジネスをしている市場に大企業が参入してきたら、それに対して真っ向勝負を仕掛けるのは無謀というものです。

もしもそうなったとしたら完全撤退するのか?それともさらに大企業が参入できないようなニッチな市場にポジションチェンジをするのか?

そんなことを意識する時代に突入したのかもしれません。