今年の6月に受検した神社検定弐級ですが、めでたく合格し、認定証である絵馬が送られてきました。

この絵馬、参級合格の認定証よりもちょっと大きいので、壱級合格時にはさらに大きいものが届くのでしょうか(笑)

神社検定は神社界の重鎮が集う一般財団法人日本文化興隆財団が主催となり、神社の総元締めである神社本庁監修のもと開催される由緒ある検定試験となります。

よって神社が試験会場というところも多く、例えば北海道は北海道神宮ですし、埼玉県は武蔵一宮氷川神社です(参道が長いので行くのが大変そう)。

平成24年にスタートし、今年が7回目。私は6回目に参級、7回目に弐級に合格したことになります。

さて、合格したことをFacebookにアップしたところ、ありがたいことに沢山の「いいね!」がつき、「おめでとう!」のメッセージをいただきました。

その後も直接お会いした際に「神社検定合格おめでとうございます!すごいですね!」なんてお声掛けいただき、「ありがとうございます!」とお礼を言うのですが、その次に続くのが

「で?」

「・・・で?」

みたいな妙なやりとりです(笑)。

要は「合格すると何かあるの?」という話です。

最初に明らかにしておきましょう。

神社検定に合格することによる特典は【一切ありません】。

何か肩書きができるわけでもなく、何かの講座を開催できるようになるわけでもなく、ましてや神職になれるなんてことはありえません。

検定試験に合格するだけで神職になれるんだったら、國學院大学や皇學館大学の存在意義がなくなります(笑)。

英検や漢字検定のような昔からある検定試験もそうですが、最近の我が国は「検定ブーム」とも言える状況で、例えば「日本城郭検定」「ねこ検定」「ワイン検定」など様々な検定試験があり、そのほとんどは趣味の延長線上で「自分がどれぐらい知識があるのかを試すためのもの」ぐらいの位置付けです。

もちろん英検なら履歴書に書けばプラスに働くこともありますが、神社検定を履歴書に書くのは微妙でしょう。

めっちゃ神社好きな社長さんならプラスに働くかもしれませんが、大抵は「ちょっと面倒臭い奴から履歴書来たぞ」となるのがオチです(笑)。

では、神社検定ではどのような知識が問われるのか?

というと、もちろん「神社の知識」です・・・とはなるのですが、それだけではありません。

古事記や日本書紀などに書かれている日本の神話や神道の歴史、お祭りなど結構幅広い知識が問われます。

また、同じ級でも年によって出題テーマが異なるので、仮に弐級に合格していても来年も弐級を受検することも可能です。

ちなみに今年の弐級の出題テーマは日本書記と神道の歴史でした。

神道というのがどのように始まり、仏教の伝来によりどのように変化し、時の為政者との関係はどうだったのか、また各時代の学者によってどのように研究されていったのかなどなど、結構マニアックに掘り下げた内容となります。

ただ、お陰で学校で歴史を学ぶ際に結構適当に流される文学や宗教の部分についてかなり理解を深めることができました。

学校の教科書だと「本居宣長の著書は『古事記伝』」みたいな簡潔な記述で、それがどういう意味なのかなんて全然分かりませんが、神道や日本の歴史の中ではかなり重要なことだ、というのは神社検定の勉強をしないと分からないことでした。

趣味と言いつつ、日本人としてのルーツを紐解くことができるこの検定試験は日本人であれば是非とも受けて欲しいと思います。

ちなみに試験は全て4択のマークシート形式で、純粋に知識が問われます。

テキストを読んで覚えていれば解答できるし、覚えていなければ解答できない、というシンプルなもので、「文章をよく読めば分かる」という読解力を問うような問題は一切ありません。

逆に言うと暗記が苦手な人はちょっと大変かもしれませんね。

それでも、やはり日本人であれば、日本のルーツである日本の神話や神社のことについてはきちんと理解しておきたいところ。

弐級ではマニアックゾーンに突入しますが、参級は神社の作法など基本的なことが学べますので、「そういうことに興味はあるけど、神社の作法がよく分からないし・・・」という方にはせめて参級の勉強をしていただければと思います。

そして、そこで神社や神道のことに目覚めたら是非一緒にマニアックゾーンに突入しましょう(笑)

 

★神社検定公式サイトはこちらになります