11月27日に一般社団法人不動産相続支援協会主催の「不動産相続deハピネスセミナー」にて講師としてお話をさせていただきました。
テーマは「賢い相続対策と税金」。
「賢い」と聞くと何か効率的な相続税対策をイメージされる方もいるかもしれませんが、そうではなく、オーソドックスな節税対策を考えながらも、後になって遺族同士で揉めないような、円満な相続を目指すという意味での「賢い」となります。
ただそうなると税理士だけで対応するのは難しいです。
弁護士、司法書士、ライフプランナーなど様々な専門家が総合的にサポートする必要があります。
そこで今回のセミナーでは一応私がメインの講師としてお話しをするのですが、適宜、「こういう事例での注意点や問題点は?」ということを他の専門家に振って、答えてもらうというスタイルを取ってみました。
単に節税対策だけを考えると暦年課税贈与を活用して少しずつ財産を移転することで将来の相続税は減りますね、という話になるのですが、そこに争族対策も加わると一気に論点は複雑化します。
「遺留分対策は十分か?」
「遺言書でどこまでカバーできるか?」
「生命保険の活用で手当てできることはないか?」
そんな形で、ご参加いただいた方に税金以外の論点もあるんだということを認識いただけたのではないかと思います。
実際に参加いただいた方の多くは「うちは仲がいいから税金のことだけ考えておけば大丈夫」という認識で受講されましたが、セミナーで話しを聴いて「これはうちの場合はどうなの?」というように税理士以外の専門家に個別の相談をされていました。
セミナー終了後には個別相談会の時間を設けているのですが、今回は特に「最初に税理士に相談したけど、弁護士の力も必要なので、弁護士にも同席してもらう」というように複数の専門家が関わるケースが非常に多かったのが印象的でした。
相続対策は財産の状況や家族の人間関係などどれ一つとして同じシチュエーションのものはありません。
なので、「あぁ、これはこのパターンで対応すればいいから」と我々専門家がシステマティックに対応するのは非常に危険です。
セミナーには「20年後の家族の幸せのために」というサブタイトルをつけていますが、しっかりとその人その家族に寄り添い、20年後に「あぁ、あの時、あの人たちに相談してよかった」と思ってもらえるような関わりをしていきたいと思います。
なお、次回は12月11日の開催となります。
北澤慎之介弁護士が「不動産相続と法律問題」というテーマでお話しします。
また今回同様様々な専門家が揃った個別相談会も実施しますので、相続について論点・問題点が明確な方はもちろんのこと、「相続対策の必要があるとは思っているけど、何から相談したらいいかよく分からない」という方もお話を聞かせていただければ、こちらの方で交通整理をして論点・問題点の明確化をすることができますので、是非個別相談会をご活用ください。
≪不動産相続deハピネスセミナー Vol.6≫
■日時:平成29年12月11日(月)
セミナー 14時~15時 個別相談会15時~16時(予約制・先着順)
■講師:北澤慎之介法律事務所 弁護士 北澤慎之介
■テーマ:不動産相続と法律問題
■会場:札幌市中央区民センターつどいB(札幌市中央区南2条西10丁目)
■個別相談員:
○家族・高齢者に関する法律問題全般について(弁護士:北澤慎之介)
○不動産相続にまつわる税金について(税理士:宮治理陽)
○相続・遺言の法律知識について(司法書士:泉田陽介)
○不動産相続における生命保険の活用について(ライフプランナー:小林大剛)
○不動産売却・賃貸利用等について(不動産相続支援協会理事長:芳賀由治)
■お問い合わせ・お申込み先:一般社団法人不動産相続支援協会事務局
電話 011-206-4405(担当:山本)