東京商工リサーチのデータによると2021年の「休廃業・解散」をした企業は全国で44,377件で、過去最多だった2020年の49,698件から1割以上減少しました。
ただ、これは皆さんもご存知の通り、コロナ禍での政府や自治体、金融機関の資金繰り支援によるものであり、単純に「数が減って良かったね」という話ではありません。
業種で言うと宿泊業は逆に大幅に増加しており、2020年が243件だったのに対して2021年は293件と約20%増加しています。
宿泊業は飲食業と違い協力金の対象となっていませんし、施設の維持管理費という固定費が大きいのでなかなか厳しいところです。
昨年末ぐらいからまた客足が戻ってきていたのに、現在の第6波によってまたキャンセルが相次いでいるようで、なかなか明るい材料が無いと言えます。
また統計データには「休廃業した直近の決算期の黒字率」というものがあるのですが、2021年は56.5%ということで2000年に統計を開始して以来、初めて60%を割り込みました。
また、休廃業企業の代表者の年齢は、70代が42.6%、60代が23.3%、80代が20.0%となっており、60代以上が86.0%を占めています。
これらのデータから、代表者が高齢で、赤字になったので、無理に借金をして延命するのではなく、ここを潮時と捉えて会社を畳もうという休廃業が多かったのではないかと推察されます。
一応ここ数年M&Aビジネスが急成長しており、もしかすると事業譲渡などによってそのビジネスを存続させる可能性もあったのかもしれませんが、あまり高齢になってしまうとそういうことを考える気力もなくなってしまい選択肢に入ってこないということもあるかもしれませんね。
前述の「コロナ禍での政府や自治体、金融機関の資金繰り支援」によってとりあえず延命できている企業も多いと思いますが、借りたお金は返す必要があります。
しかし返す原資がなければそこで詰んでしまいます。
現在は元金の返済が据え置きになっていても、今年から来年にかけて返済がスタートした途端にバンザイする企業が一気に増えることが予想されます。
そうなると、2022年、2023年の倒産件数はかなりの数になるのではないかと危惧されます。
そのためにも大事なのがコロナ禍でも稼げる力です。
今ある有形無形の財産を活用することで、あまりお金をかけなくても新たな売上を作ることができるかもしれません。
その可能性を徹底的に追求するのが一番化戦略コンサルタント・高田稔先生の戦略マーケティング・ブートキャンプです。
今年もコロナに関係なく毎月札幌にお越しいただきアドバイスしていただく予定ですので、ぜひとも「詰む」前に一度お越しいただければと思います。
やれることはまだまだあると思いますよ!