「社長のおごり自販機」をご存知でしょうか?
これはサントリーが手掛ける法人向けのサービスで、社員2人が専用の自動販売機に社員証を同時にタッチすることで、それぞれ飲み物が無料でもらえるというものになります。
既存の自販機を改造し、社員証を読み取る認証基盤をはめ込んだもので、普通にお金を投入して購入することも可能です。
無料になった分は設置した会社の負担となるので、そこから「社長のおごり自販機」というネーミングとなりました。
・・・さて、これどういうことなんでしょう?
社員の飲み物代を会社で負担する福利厚生の一環?
これ実は「オフィスにいるときに大切な雑談やコミュニケーションを増やすためのツール」となります。
コロナ禍によりリモートワークが一気に進みましたが、それにより激減したのが「雑談」です。
仕事の合間の小休止の時間に缶コーヒーでも飲みながら、同僚とちょっとした雑談をしてコミュニケーションを深める。
そんな光景が日本中、いや、世界中から減ってしまったといっても過言ではありません。
この「社長のおごり自販機」は社員2人が集まると飲み物が無料でもらえるというシステムなので、例えば2人連れ立って飲み物を飲みながら雑談ということもできますし、1人で買いに来たけど、そこにたまたま通りがかった人に声をかけてそれをきっかけに雑談をするなんてこともできます。
職場において雑談が必要なのかどうかという点について人それぞれ考えが違うでしょう。
私は個人的には普段から適度に雑談を通じてコミュニケーションを取っていくことで、仕事もスムーズに進むものと考えます。
出身地や趣味、飼っているペットなどの話を通じて共通項があれば親近感が湧きますし、そうやって仲良くなれば仕事の相談なども気軽にできるようになりチームワークも高まります。
ただ、コミュニケーションという名目で過度に休憩されても会社としても困ります。
よく聞く話で、「ちょっとタバコ吸ってきます」と言って席を外したきり30分経っても帰ってこないなんてのはサボりと取られても仕方がありません。
だからと言って「雑談は15分まで」とかあまりカッチリ決めるのも変な話とは思いますが、労使共に雑談の有用性について理解をした上で、どちらにとっても不満にならないように上手に雑談を取り入れていけるといいですね。
少なくとも今回取り上げた「社長のおごり自販機」は職場の雑談について考える良いキッカケになるのではないでしょうか。