今年の確定申告は期限が1ヶ月延長となり4月15日までとなりましたが、本来であれば期限は3月15日となります。
ということでコロナ前の感覚だと、いま時期我々の業界は繁忙期の中でも最も忙しい時期となります。
毎日朝から晩まで数字とにらめっこ。
クライアントから資料をいただき、不足資料があれば確認を取り、申告書を作成。
ミスが無いかどうかチェックし、そして申告。
最終的に申告書の控えをクライアントにお渡しして確定申告業務完了という流れになります。
20年前にこの業界に入った時にはまだまだデジタルツールが発達していなかったので、資料を郵送してもらったり、FAXしてもらったりしていましたが今はPDFデータや画像でパッと送ってもらえるので便利なものです。
また、当時は電子申告なんてありませんでしたので、申告書の作成が完了したら印鑑をいただきにクライアントを回り、各税務署に持っていくという作業もありましたが、今は事務所にいながらにして電子申告ができるので本当に便利です。
ただ、そんな便利な時代でも我々にとって困る存在が「ギリギリになるクライアント」です。
資料の準備がギリギリ、会計ソフトの入力がギリギリ、こちらからの質問事項に対する回答がギリギリ。
仮に申告期限が3月15日のままとして3月10日ぐらいにようやく資料を用意したり、会計ソフトの入力が完了したとすると申告期限まで残り5日しかありません。
我々もそんな一瞬にして申告書を作成できるわけではありません。
内容を精査し、確認点があればクライアントに確認し、問題のない申告書を作成するにはそれなりに時間が必要となります。
「いや~、仕事が忙しくて。ギリギリだけど5日前なら大丈夫でしょ」というクライアントが1社のみならず5社も10社もあれば、そのぶん我々に一気に負荷がかかってしまいます。
下手すると夜遅くまで仕事をしたり土日返上で仕事をしなくてはなりません。
何よりも急いで行う仕事はミスの元です。
申告期限には間に合ったけど、ミスが生じて税金を多く払わせてしまったとか、逆に税金を少なく計算してしまい、将来税務調査で指摘されて追徴されペナルティも課されるということになってしまっては意味がありません。
そしてそのことについて「お金払ってるんだし、プロなんだからミスされたら困る!」と言われてもこちらも困るというものです。
アチーブメントで頂点への道講座を学ぶ中で、非常に重要だと思う考えが「事前対応」です。
ギリギリ仕事にならないようにしっかりと事前の準備を行うことで、ミスなく正しい仕事ができます。
ギリギリの準備というのは我々税理士にとっても超タイトな仕事になって負荷がかかるのでアンハッピーですし、クライアントにとっても結果として間違った申告となる確率が高まるのでアンハッピーです。つまり「Lose-Lose(負け-負け)」の関係です。
私は「Win-Win(勝ち-勝ち)」の関係となりたいと考えています。
つまり我々もゆとりを持ってきちんと内容を精査でき、結果としてクライアントは間違いのない申告をすることができるという状況です。
ギリギリの関係は「Lose-Lose」の関係です。
事前対応でゆとりを持った関係は「Win-Win」の関係です。
ぜひ「Win-Win」の関係を当たり前としましょう。