前回「お金に対する価値観」について書きましたが、では私はどんな価値観を持っているのか?
それを幼少時代に遡って赤裸々に語ってみたいと思います。
私は某信用金庫に勤める父と専業主婦である母のもと三人兄弟の長男として生まれました。
父はカッコよく言えばバンカー、ということでお金を扱う仕事をしていたわけですが、あまりお金の価値観について何かを言われたという記憶はありません。
少なくともマイナスの価値観を植え付けられなかったのは今思えばありがたいですね。
欲しいものは何でも買ってくれるという甘い教育方針ではなく、小学生の頃ラジコンがブームになって何度も欲しいとお願いしましたが、結局買ってもらうことはありませんでした。
中学二年生のときにはすっかりと学校の勉強が嫌いになり、テレビゲームにドハマリします。
また、『アルスラーン戦記』や『ロードス島戦記』などのファンタジー系の小説なんかにもドハマリします。
しかし、テレビゲームを買うのにも本を買うのにもお金が必要です。
そこで私は「働いて稼ぐ」という選択をします。
といっても中学生ができる仕事なんて限られています。
ほぼ唯一中学生でもできるアルバイトである新聞配達をし、自分で稼いだお金でゲームを買ったり本を買ったりしていました。
よって、中学生のときには「欲しい物があったら自分で働いて稼ぐのが当たり前」という価値観が形成されることとなります。
まぁ結果として朝刊のアルバイトをしていたから日中は寝不足で授業なんて聞かずに爆睡し、家に帰っても勉強なんて一切せずにゲームやったり本を読んだりしていましたから学力ダダ下がりで、何とも不毛な時間を過ごしていたものです。中学二年生の一年間は私の黒歴史ですね。
その後も高校時代、大学時代とやはり同じようにアルバイトをして、自分が欲しいものは自分が稼いだお金で買うのが当たり前となっていたのですが、基本的には時給いくらの世界で、稼ぎ方としては非常に非効率的でした。
なので、「早く社会人になって”効率的に”稼げるようになりたい」と常に思っていました。
ちなみにお金に対する価値観でいうと、この段階でも特に「お金を稼ぐこと=悪いこと」と捉えることは一切ありませんでした。
まぁアルバイトなので給料は自分で決められませんでしたが、一生懸命働いてお金を稼ぐことは大事なことだし、お金を持っていれば自分の欲しいものを買うことができ、逆にお金を持っていなければ欲しいものでも我慢しなければいけない、という現実はしっかりと認識していました。
で、縁あって大学卒業後会計業界に入ることになるのですが、ここではある意味、客観的立場で色んな経営者のお金との付き合い方を知ることができたのが良かったですね。
・いっぱい稼ぐけどそのぶん使っちゃうのでいつも資金繰りが厳しい経営者
・いっぱい稼ぐけど普段の生活は慎ましくして、でも本当に欲しい物があるときは高額なものでもキャッシュで買っちゃう経営者
・そんなに稼いでいないのに見栄っ張りな生活をしているので常に資金繰りが厳しい経営者
こうやって身近で生きた事例を学ばせていただいたことで、お金との適度な距離感を取れるようになった気がします。
う~ん、こうして振り返ってみると、中学生のときに自分で稼ぐという体験をしたのと、親から変な価値観を植え付けられなかったのはかなり大きいですね。
もしも前回の記事を読んで「自分にはお金に対する悪い価値観がある」と思った方は一度なぜそうなったのか人生を振り返ってみてはいかがでしょうか?