ここ何回か「豪邸を建てることが幸せではない」と書いてきましたが、それは別に豪邸を否定するものではありません。
例えば子供の頃、家庭が貧しくかなり厳しい住環境だったことから
「自分は絶対にビジネスで成功して豪邸を建てるんだ!」
というモチベーションを持つことは実に真っ当なことだと思います。
さて、私は前回全くタバコも吸わないし、ギャンブルもやらないしと書きました。
お酒は多少飲みますが、いわゆるお姉さんがいるお店にも全く興味がありません。
しかしもしも、私がヘビースモーカーでギャンブルも大好き、すすきののパトロールも大好きで、稼いだお金を湯水の如く使う人間だとしましょう。
お客様からいただいた顧問料という売上・収入をそんな遊びのために使ってしまう。
皆さんはそんな税理士に大切なお金を払いたいと思うでしょうか?
今までの流れだと「そんな無駄遣いをするような奴にお金を払いたくない!」という話しになりそうですが、実は私が言いたいのはそういうことではありません。
私がきちんとした仕事をしていて、ぼったくることなく適正な報酬をいただいているのであれば、そうやって稼いだお金を何に使おうと自由なのです。
もちろん違法薬物を買うというのはNGですが、法に触れないのであれば、ギャンブルで盛大にすろうが、お姉さんに貢ごうが何の問題もありません。
豪邸を建てたっていいですし、高級車を何台も買ったっていいわけです。
世の中、「お金は汚いもの」とか「稼ぐとか儲けるなんてはしたない」みたいにお金に対してアレルギー反応を起こしてしまう人が一定数います。
そして残念なことに自分でビジネスをしている人の中にも一定数います。
大事なのは「お金の稼ぎ方」と「お金の使い方」を分けて考えることです。
まず「お金の稼ぎ方」はクリーンである必要があります。
価値がないものをさも価値があるようにお客を騙したり、過度に不安を煽って無理やり売りつけたりと、「お金を稼ぐためなら人を騙しても構わない」という考え方は「お金を稼ぐための汚い考え方」であり、許されるものではありません。
逆にお客のために少しでも良い商品を、必要とする人に販売し、その対価としてお金をいただくことは何もはしたないことでも汚いことでもありません。
つまりお金の稼ぎ方には「きれいな(真っ当な)稼ぎ方」と「汚い稼ぎ方」があり、汚い稼ぎ方は忌むべきものですが、きれいな稼ぎ方をしていれば、それでどれだけ稼ごうが後ろ指をさされる筋合いはないということになります。
次に「お金の使い方」ですが、これは法に触れるようなことでなければ何に使っても自由で、汚いも汚くないもありません。
前述のようにギャンブルに使おうが、お姉さんに貢ごうが自由です(ただしご家族がいる方はそれによって家族関係がどうなろうと責任は持てません)。
もちろん貧しい国の子供のために学校を建てるという素晴らしい使い方をしたって構いません。
私の場合は本を買ったり、映画を観たり、ライブに行ったり、神社巡りをしたりということにお金を使うことが多いですが、そういう使い方をしたからといって顧問先の社長さんから「俺は、そんな風にお金を使うために顧問料を払っているんじゃない!」と文句を言われる筋合いはないわけです(実際文句を言われることもないですが)。
たまにセレブな人が高級ブティックに買い物に行って
「この棚の端から端まである商品、全てちょうだい」
みたいに爆買いする様子が紹介されると炎上したりしますが、そのセレブが真っ当に稼いでいるのであれば爆買いしたって自由ですし、文句を言われる筋合いはないのです。
もしもそういう様子を見て不快に感じる人がいるのだとすれば、それはきっと「嫉妬」です。
でも嫉妬している自分を認めたくないので「あのセレブはお金に汚い」と批判することで自分を正当化しようとしているのです。
自分でビジネスをされている方がお金に対してアレルギーを持っていると、それはビジネスを行う上での強力なブレーキになってしまいます。
もし自覚しているのであれば、まずは「お金の稼ぎ方」と「お金の使い方」は全くの別物であり、特にお金の使い方に綺麗も汚いもないということをしっかりと認識していただきたいと思います。
お金は綺麗に稼ぎ、自由に使いましょう。