いまさら視聴しているドラマシリーズその4は、テレビ東京系列で2018年夏に放送されていた『ラストチャンス 再生請負人』です。
中村トオルさん演じる主人公の樫村は大手都市銀行に入行して22年目、突然財閥系銀行との合併が発表されます。
”片道切符”で子会社への出向を命じられたのを機に退職。ひょんなことから飲食フランチャイズの企業再生の道へと足を踏み入れるのであった…。
ということで、樫村が身を投じるのが、中華やイタリアンなど様々な業態を展開する飲食フランチャイズ企業の「デリシャス・フード」なのですが、経営状態は芳しくなく、ピンチの連続に見舞われることとなります。
デリシャス・フードのメインバンクは樫村の古巣であり、しかも担当者は元部下というドラマのような(ドラマですが)展開となりますが、この部下が久々に合ってみたらまぁ最低。
「御社のような経営状況では追加融資は無理です」「こちらの言うことを聞けないのであれば融資は引き上げる。これは命令です!」などピンチのときにはけんもほろろな態度なのに、いざデリシャス・フードが息を吹き返し、メインバンクを変えようとする際には、「メインバンクを変えられると大変な問題になるので何卒おやめください!」と土下座する有り様。
う~ん、やはりこの手のドラマに出てくる銀行員ってこういう感じに描かれがちですよね~。
さらに樫村をデリシャス・フードに送り込んだ外資系ファンドの社長は「とにかく株価が大事なんだ!」「株価が下がらないように数字をごまかせ!」と無茶苦茶な要求をしてきます(よい子は絶対やっちゃダメ)。
さて、梶村がどのように会社を再建していくのかと言うと、関係各所に「再建に向けて全社一丸となって頑張っていますのでご協力お願いします!」と頭を下げる程度(時には土下座)だったりします。
また、銀行時代の同期で企業コンサルタントに転身した椎名桔平さん演じる宮内は、何かというと「そんなことじゃ経営者として甘いぞ。もっとシビアになれ」と諌めるばかり(そしてどう見ても自分のことしか考えてないデリシャス・フードの前社長を専務に迎えて危うく騙されそうになります)。
という結構ツッコミどころ満載のドラマではあったのですが、そんな崖っぷちの状況でも決して諦めずに考え、行動する姿というのは、このコロナショックにより深刻な状況にある経営者にとって非常に勇気づけられるものではないかと思います。
なかなか先の見えない状況で、軽々しく「頑張りましょう!」「耐えましょう!」とは言えませんが、それでも最後まで諦めずに考え、行動することによってまさにドラマのような展開が待っているかもしれませんよ。
今回の記事は割りとネタバレしちゃっていますが、ネタバレしている上でご覧いただけると、それはそれで「これがあの言ってたやつかーい!」とかツッコミを楽しみつつ見ることができると思いますので、ぜひご覧ください。