さて、前回山奥に鎮座する須佐神社を参拝しましたが、次の目的地として選択したのが美保神社です。
これ、おそらく地元の人からしたら「は?なにその非効率的な移動は?」という話になると思います。
美保神社があるのはお隣の県である鳥取県にほど近い松江市美保関町。
須佐神社から車で、高速道路を利用しても約2時間。これ北海道で言えば札幌から旭川に移動するようなもの。
そう考えるとなかなか無謀な移動と言えるのですが、それでも行こうと思ったのにはもちろん理由があります。
こちらに祀られているのは事代主神とその御后神である三穂津姫命ですが、事代主神は出雲大社に祀られている大国主大神の子供となります。
大国主大神は七福神でいうところのダイコクさんで縁結びのご利益があり、事代主神はエビスさんで商売繁盛のご利益があります。
出雲大社と美保神社をセットで参拝することを「えびす・だいこく両参り」と言い、江戸時代にはその御利益を求めて大流行したお参りの仕方となります。
江戸時代は当然歩きだったでしょうから、かなり大変だったとは思うのですが(札幌から旭川まで歩けません)、それでも多くの人が両参りをしたということはそれだけご利益も絶大というもの。
また、こちらで有名なのが「福種銭」です。
包の中に福の種となる10円が入っており、これを買い物などの際に使うことで世の中に福の種を蒔き、廻り廻って大きな福が自分へと還ってくるというものになります。
ご利益をいただけたらお礼参りをしなければなりませんが、お礼参りができるぐらいのご利益を授かりたいところです。
次にお参りしたのは松江市にある賣布(めふ)神社です。
こちらには祓戸神、つまりお祓いの神様である速秋津比賣神が祀られており、強力な清めの塩をいただくことができます。
ちなみにこちらは松江市の飲み屋街の通り沿いに鎮座しているのですが、境内は結構広く境内社も8社ほどあります。
さらに南下して向かった先は八重垣神社です。
神話に描かれるヤマタノオロチ退治のくだりで、素戔嗚尊が大蛇の生贄にされそうになった稲田姫命を隠すために「八重垣」を造った場所に鎮座する由緒ある神社となります。
後に夫婦となられたことから縁結びのご利益が絶大な神社なのですが、特に有名なのが鏡の池占いです。
授与所でいただいた専用の用紙に10円玉もしくは100円玉を乗せて、そっと池の水面に浮かべます。
浮かべた場所から近くで沈めば身近な人、遠くで沈めば遠方の人とのご縁に恵まれると言われています。
また、浮かべてから15分以内に沈めば良縁に恵まれ、30分以上たっても沈まない場合は縁遠いんだとか・・・。
もちろん私は妻がいますので恋愛の意味での良縁祈願はしませんが、仕事に関連しての良縁を願ってチャレンジしてみました。
すると・・・10分もたたないうちに浮かべた場所のすぐ近くで沈みました。
身近な人との良縁に恵まれそうです(というかすでに恵まれていますけどね)。
さらにこちらに参拝したなら是非とも足を運びたいのが宝物殿です。
ここでは1100年以上も前に描かれたという神社の障壁画としては日本最古といわれる「板絵著色神像」を保存公開しています。
素戔嗚尊や稲田姫命、天照大御神、市杵嶋姫命など、平安時代の宮廷絵師の手によって描かれたという六神像の壁画で、元は本殿の板壁画だったものです。
なお一部レプリカが古代出雲歴史博物館に展示されています。
↑宝物殿内は撮影NG、博物館のレプリカは撮影OKです
↑仲睦まじい感じの「夫婦御守」をいただきました
ということで、まだ続きます。。。