7月15日放送の『芸人先生』はニッチェを講師に迎えての「まず自分たちが楽しんじゃおう」講座でした。
今回の生徒も埼玉にある某遊園地のスタッフさんです。
そんなスタッフさん達のお悩みが「どうすればもっと良い接客ができるか」というもの。
こちらの遊園地は古い施設が多いですし、屋内施設が少ないので夏は暑く冬は寒いですし、坂道が多くて移動が大変と、マイナスに感じられる要素が沢山あります。
そこでまずニッチェのお二人からの提案が「ありのままを受け入れよう」というもの。
ニッチェのお二人はもともと女優になるために上京しましたが、そんな中、「どうやらこの持って生まれた顔には人を笑わす力があるらしい」ということに気づきます。
そこで、そのことを受け入れてお笑い芸人となり、それを全面に出したネタをするようになったことで人気が出るようになったのです。
さらに、そのことを踏まえて「誰かに言いたくなるように発信しろ」という提案もされます。
一見マイナスに思える要素もプラスに捉えて人に話したくなるようにアピールすることで、拡散され話題になるというものです。
番組ではお笑い芸人のゆってぃさんのサイン会に誰も来なかったと投稿したらめちゃくちゃバズッたという事例を紹介していました。
普通だったら「誰も来なかったら恥ずかしい」となるべく目立たないようにするものですが、それをネタにして自ら積極的に発信することで逆に話題になるというのはまさに「ありのままを受け入れ」て「誰かに言いたくなるように発信する」事例と言えます。
営業コンサルタントの和田裕美さんはこれを「正直マーケティング」と名付け、十勝川温泉の事例を紹介していました。
北海道は昨年の震災により一時期観光客が激減し、十勝川温泉でもキャンセルが相次ぐ厳しい状況でした。
そこで「元気ないです、十勝川温泉」という自虐的なポスターを作成したのですが、これがなかなかの内容です。
”お客さんが減って暇なので、こんなことになっています”というノリで、
「仕込みの時間なのに、新メニューどんどん考え中。試食がぜんぜん止まりません」
「お部屋空いてるんで、英語の勉強はじめました。みなさまを知性と美ボディで、OMOTENASHIいたします」
「見回りついでに、入浴しちゃいました。スタッフみんなで美肌になるか実践中」
「ヒマ過ぎちゃって、サービス向上」
という文章が並ぶポスターですが、これがSNSで拡散されたことによって話題となり、集客に繋がったそうです。
やはりポイントは「お客さんが減って暇をしている」というマイナス面だけではなく、「だから新メニューをじっくり考えています」「だから英語力UPの勉強をしています。海外のお客様も安心してお越しください」といったようなプラス面もしっかりと伝えていること。
ここはマイナスをプラスに捉える陽転思考力が問われるところです。
地震を楽しむというのは難しいですが、でも、こういう困った状況の中でもどうやって自分たちが楽しみ、ポスターを目にした人に楽しんでもらうかという視点で考えるとチャンスが広がるのかもしれませんね。
みなさんのビジネスで一見するとマイナスだけどプラスに転じられるものって何でしょうか?