5月14日、15日は事務所がある地域の氏神神社である三吉神社の例大祭でした。
出店が出たり、ちょっとしたライブが開催されたりと賑やかで、天候も相まって初夏の調べといった風情でした。
また、事務所の前の通りは神輿渡御のルートになっており、事務所にいながらにしてちょっとしたお祭り気分を味わうこともできました。
さて、お祭りにも色々な種類があって、映画祭や芸術祭、感謝祭など通常とは違ったイベント的な意味合いで使われることが多くあります。
神社でのお祭りも三吉神社の例大祭のようにライブがあったりと賑やかな側面もありますが、神社でのお祭りの本当の意味は、その賑やかな側面も含めて、心身を清め、神様に対面し感謝の心を捧げることにあります。
そういう意味では、通常の神社の参拝となんら変わることはないと言えます。
「まつり」の語源は、神様の力に従い奉仕する「まつらふ」という言葉に由来すると言われています。また、「まつり」という言葉は「まつ(待つ)」という言葉を含んでいます。
大昔、神様は遠いところから来られて、山や岩、木などに宿ると考えられていました。つまり、神様が現れるのを「待ち」、神威に服することが「まつり」であるといわれているのです。
いつの時代も人々は、心を尽くしたお供え物(神饌)を捧げ祈り、神様をおもてなしして日頃の神恩に感謝してきました。
また、人々は「まつり」に参加することで、共に生きる人たちと喜びを分かち合ってきたのです。
お祭りと言えば、先日天皇陛下の皇位継承に伴う祭祀「大嘗祭」の中心儀式「大嘗宮の儀」で神々に供える米を育てる地方を決める「斎田点定(さいでんてんてい)の儀」が行われました。
この決め方というのがなんと亀の甲羅を用いた古来の占いである「亀卜(きぼく)」。
これだけテクノロジーが発達した現代において、亀の甲羅で占うというのは非常に興味深いですね。
結局は栃木県と京都府に決まったそうですが、このことからもいかにお米が古来より我が国において重視されていたかが分かります。
2月17日に行われる祈年祭では五穀豊穣を祈願しますし、11月23日に行われる新嘗祭(今年は天皇陛下が即位して最初の新嘗祭なので大嘗祭となります)ではその五穀豊穣に対する神様への感謝を捧げます(コチラ参照)。
最近では糖質制限の名のもと、すっかりと悪者となってしまった感のあるお米ですが、この機会に改めて日本人とお米の関係について考えてみてもいいかもしれませんね。
今回は書きませんでしたが、お祭り一つとっても「そもそも御神輿って何?」とか「なんで神輿を持って練り歩くの?」など知っているようで実はあまりよく知らないことってありませんでしょうか?
そんなこともしっかりと学ぶことができるのが来月大塚和彦先生をお招きして開催する「神社巡りツアー」です。
ただ単に「どこそこの神社は○○の御利益がある」というような話しをするのではなく、こういう意味合いとか由来についてお話しいただきながら神社巡りをしようと考えています。
御利益も否定はしませんが、例えば「米嫌い!」と言っている人がパワースポットだからと稲荷神社を参拝しても、御利益を授かれないでしょうからね。
なので、御利益をいただきたかったら、まずはきちんと学ぶのがある意味近道なわけです。
神社巡りツアーは各回とも定員10名です。まだ定員には達していませんが、少しずつお申し込みをいただいていますので、興味のある方はお早めにお申し込みください(詳細はコチラ)。