先日北海道新聞社主催の「『スタートアップ』ってなんだ」という講演会に参加してきました。
そこでお話しされたのがライトブレイン代表の芝哲也さん。
AIを活用した不動産オーナー向け空室対策サービス「満室ナビ」をすでにリリースされています。
お話の中で特に印象的だったのが「時代の一歩先は大転倒。半歩先だと最先端」という言葉。
エンジニアとして超優秀なので、時代の一歩先を行くサービスを開発するのですが、いざプレゼンをすると「新しすぎてイメージできない」ため誰もそのサービスを利用しようと思わないそうです。
一時期は廃業も考えたそうですが、「一歩先ではなく半歩先」のサービスを不動産業界に見出し、満室ナビを開発すると一気に注目を浴びるようになったとのこと。
新たにビジネスを立ち上げるときに、もともとある商品・サービスを取り扱うと「新しすぎてイメージできない」と言われることはないものの、当然ライバルは沢山いるのでその中で選ばれる存在になるのは大変です。
しかし逆に今まで世の中に全くなかった革新的な商品・サービスだと「なにそれ?大丈夫?」と警戒されなかなか買ってもらえない。
スタートアップの成功確率は5%前後と言われていますが、この5%というのはうまく「半歩先」を行くことができたのでしょう。
ではどうすれば半歩先を行くことができるのか?
残念ながら私ごときには分からない世界なのですが、それでも一番化戦略コンサルタント・高田稔先生の教えを当てはめて考えると、まずは「世間のお悩み・困り事」に着目するというのが第一歩かと考えます。
実際に「満室ナビ」を開発したきっかけは不動産オーナーの「空室対策をどうすればいいのか?」というお悩みです。
賃貸物件が供給過多となり、なかなか部屋が埋まらない。
だから周りの物件の家賃を調べて、そこよりも安くすることで何とか部屋を埋めようとする。
でもそれだと収益率は悪くなってしまう。
そこで芝さんは「空室物件の家賃を参考にするということは上手くいってない人を参考にしているということじゃないか?なんで上手く言っていない人の真似をしないといけないんだ?そうじゃなくて逆に上手くいっている人を分析して真似したらいいんじゃないか?」と思いついたそうです。
そして、もともとパターン分析などを得意にしていたので、「世間のお悩み」とそれを解決できる「自社の強み」が重なるUSPのあるサービスとして「満室ナビ」の開発に繋がりました。
「時代の半歩先を行く」
なかなか難しいこととは思いますが、なんとかそこを目指したいものですね!