先日同友会主催の勉強会に参加してきました。
理由は講師がランチェスター戦略で有名な栢野(かやの)さんだったから。
栢野さんと言えば竹田陽一先生との共著である『小さな会社★儲けのルール』で有名ですが、なんとこの本、14万部も売り上げているそうです。
その他にも『弱者の戦略』『小さな会社の稼ぐ技術』などランチェスター戦略をベースに中小零細企業が採るべき戦略について語った著書多数、という方です。
私がタッグを組ませていただいている高田稔先生と立ち位置的にカブる部分もありそうですが、栢野さんはコンサルをするというよりは講演活動をしたり本を出したりするという「広報担当」的な存在であり、あくまでもコンサルがメインの高田先生とはそういう意味で活動領域が異なると言えます。
さて、ランチェスター戦略には「弱者の戦略」と「強者の戦略」の両方があるわけですが、栢野さんがターゲットにしているのは中小零細企業。従って今回語られたのは「弱者の戦略」です。
中小零細企業が人もカネもモノも情報も沢山持っている大企業と真正面からガチンコ勝負を挑んでも勝ち目はありません。
ではどうすれば大企業に潰されることなく、しっかりと利益を確保して生き残ることができるのか?
①差別化
②小さくてもいいから一位を取る
③一点集中
④接近戦
やはりこうして見ると高田先生が提唱している「一番化戦略」も然り、とにかく差別化した上で一番を目指す、というのが中小零細企業にとっての原理原則と言えそうです。
実際の勉強会では約2時間、ひたすら様々な事例をお話しされたのですが、その中で一つ取り上げたいと思います。
どんなに素晴らしい商品があっても顧客がいなければ売上はあがりません。
そして同じ顧客でも新規顧客よりも既存顧客から売上をあげる方がコストは少なくなります。
では、どうやって既存顧客にリピートしてもらい、なんだったら「信者」と言えるぐらいの熱烈なファンになってもらうのか?
そのポイントは「所属の欲求」(選択理論的には「愛・所属の欲求」)を満たしてあげるような環境を作ることだそうです。
某スポーツクラブでは新規入会した人を「今日から新しく皆さんの仲間になった〇〇さんです!」と既存会員に紹介するという仕組みにしているそうです。
これにより、入会したものの「知っている人がいなくてちょっと行きずらい・・・」と離脱してしまう確率がかなり低くなったとのこと。
聞くと「なんだ、そんなことか」と思うかもしれませんが、でもそれをきちんと意図して仕組みとして徹底しているというのが強みです。
きちんと徹底しないと、どれだけ現場のスタッフに言ってもやらなくなりますからね。
それ以外にも様々な事例をやや過激な表現で沢山お話しされていましたが、密かに私も自分のビジネスのヒントを仕入れさせていただきました。
皆さんにとっての差別化ポイントは何でしょうか?
↑大ベストセラー書『小さな会社★儲けのルール』