野村総合研究所が東京都内の大企業に勤める人を対象にした調査で、理想の出社頻度について尋ねたところ、「週1日未満」が31.4%で最も多く、「週3日以下」と答えた人は全体の74.3%に上ったそうです。
一方コロナ前のような「毎日出社が理想」と答えた人は16.9%だったそうです。
まず、「週1日未満」ということは一切出社せずリモートワークオンリーで働きたいということかと思いますが3割もの人がそれを望んでいるということが明らかになりました。
また、全く出社しないとまでは言わないけど、週3日以下にしたいという人は74%ということで4分の3の人は「(週休二日制として)出社と在宅勤務をだいたい半々で行いたい」と思っているということも明らかになりました。
さらに調査により、「理想よりも出社が多い」と感じる回答者のうち、約8割が、自らの働き方に対して何らかの不満を抱えていることも分かりました。
コロナ禍とそれに伴うテレワークの浸透で出社頻度に対する会社員の「当たり前」の基準は大きく変化したと言えます。
コロナ前であれば「毎日出社するのは当たり前」という基準だったのが、テレワークを経験して「別に出社しなくても仕事できるよね」というのが基準となったので、毎日出社の働き方に戻すことは、社員から見ると「元通りへの変化」ではなく「マイナスの変化」と捉えられかねず、離職や転職を誘発する恐れがあります。
この辺の価値観の変化は過去の投稿でも言及してきたことで、テレワークに向いていない仕事でない限り、「うちはテレワークは認めない!」という会社は今後社員から選ばれなくなってしまうのではないでしょうか?
ただ、会社の側からするとテレワークを導入したものの「気軽なコミュニケーションが取りづらくなった」「目が行き届かないためにサボる社員がいる」といった問題が生じたため、全面的なテレワークの導入には否定的だ、ということもあるでしょう。
例えば新入社員はリアルに出社していれば分からないことがあってもすぐ先輩に聞くことができますが、テレワークだとそれが難しくそのことをストレスに感じているケースも多いと聞きます。
また、残念ながら自己管理ができずにサボったりパフォーマンスを下げてしまう人も一定数いるという話も聞きます。
なので、今後は出社とテレワークを組み合わせた上で、どの形だと一番社員が働きやすく、かつパフォーマンスも担保されるのかを模索していく必要があるでしょう。