ドミノ・ピザが6月23日から展開している「デリバリーでLサイズピザを買うとMサイズピザが2枚無料!」というキャンペーンが大きな話題となって注文が殺到し、現場が大混乱に陥っているようです。
キャンペーン初日の午後にあるインフルエンサーが
「最安のプレーンピザL2000を頼めば、例えば1枚2390円のピザ2枚が無料になって、一気に約70%offでピザ3枚が2000円になる」
とツイートしたところ、6万件以上のリツイートで大いにバズり、全国のドミノ・ピザに注文が殺到する事態となりました。
このプレーンピザを購入するという裏技を封じるために24日の夕方にはプレーンピザをキャンペーンの対象から外す措置を取りましたが、それでも注文が殺到し供給が追いつかず、一部店舗でオーダー受付を停止しています。
SNSを見ると店舗でピザを作る人も配達する人も大混乱、配達が大幅に遅れてクレームになるという事態になっているようで、本社の企画に現場が振り回されている状態です。
特に本州はこのところかなりの暑さになっていますから配達員さんも大変だと思います。
最近の物価高騰を受けて「超お得なキャンペーン」に飛びついた人が多いということなんでしょうが、でもそんなにピザ食べます?
Lサイズ1枚とMサイズ2枚の合計3枚といったら結構なボリュームです。
このような「1つ買うともう1つ無料」(BOGOF:Buy One Get One Free)という宣伝方法についてイギリスでは食品ロスや肥満の観点から今年の4月に政府が禁止しているそうです。
今回のドミノ・ピザのキャンペーンはSDGsの観点から時代に逆行していると言わざるを得ないですし、それが「超お得だ!」と飛びつく人が多いという点もちょっと残念ですね。
※もちろん家族とか大人数で適量食べるために買ったというケースについて批判するつもりは一切ありません。
こんなに大盤振る舞いをしてしまうと利益は少なくなってしまいます。
でも現場はめちゃくちゃ忙しいわけですが、利益がなければ人件費に回すことができません。
そうすると「忙しい割には給料に反映されない」ということで離職に繋がってしまいます。
このようなキャンペーンはまだ認知度が低くて、お店や商品のことを知ってもらうために「損して得取れ」の精神で実施するのはまだ意味があると思いますが、ドミノ・ピザという既にある程度の認知度のある会社が行う必要性があったのかは甚だ疑問です。
いずれにしても中小零細企業が決して真似をしてはいけない事例ということで認識していただきたいと思います。