8月10日放送のWBSでは「激変!ニッポンの”新常識”ビジネス接待の新しいカタチ」という特集が組まれていました。

以前「接待交際費が激減しましたが・・・」という記事(コチラ)にも書きましたが、コロナにより企業の接待交際費の額は激減しました。

国税庁がまとめた交際費の支出額はコロナ前の2019年度は約4兆円でしたが、それが2020年度には半減程度にまで落ち込むと予測されています。

そんな中、脚光を浴びているのが「オンライン接待」です。

取引先とオンラインで繋がり、お酒を飲んでざっくばらんな話をしましょう、ということでニーズが増えているんだとか。

番組ではオンライン飲み会専用のフードデリバリーサービスである「ノンピ フードボックス」が紹介されていましたが、2020年8月にサービスを開始し、4,000社、30万人が利用しているそうです。

単なる「オンライン飲み会」ではなく、「オンライン接待」のための食事ということで1人前1万円もするプランもあったりしますが、重要な取引先との会食や重役の送別会などで利用されています。

接待する側が取引先の分もオンラインで注文すると、食事が相手先に届き、あとはオンラインで繋がれば接待開始。

これがウィズコロナ時代の接待における「新様式」なのかもしれませんね。

さらには手土産にも新しい動きが。

ぐるなびの調査によると、コロナ以降5,000円以上するちょっと高級な手土産を用意するケースが増えているんだとか。

これは予算を度外視して高級な物を贈ることによって良い関係性を築くことに繋がるという考えによるもので、おそらく今後も高級化は進んでいくのではないかと思われます。

ということで、コロナによって対面の接待の場は激減しましたが、それに替わるものとしてオンライン接待が増え、さらには手土産にはちょっといいモノを用意することで、取引先と良い関係を築こうというのがウィズコロナ時代のトレンドということになります。

さて、番組の特集では最後に「交際費の総額と営業収入10万円当たり交際費」という興味深いデータが紹介されました。

要は「その交際費がどれぐらい売上に繋がっているの?」が分かるデータとなります。

そのデータによるとこの10年交際費の総額は右肩上がりとなっているのですが、ほぼそれに比例する形で「営業収入10万円当たりの交際費」も右肩上がりとなっています。

つまり「営業収入10万円を獲得するための交際費の額が増えている=交際費の効果が年々減少している」ということです。

この辺りのことも「接待交際費が激減しましたが・・・」で書きましたが、飲食代に限らず、お姉さんのいるお店に行ったり、ゴルフに行ったりしているのが本当に売上に貢献していますか?

以前も書きましたが、社長が散々飲みに行ったりゴルフに行ったり派手に交際費を使っていて、その結果手元のキャッシュが無くなったので「ボーナス出しません、昇給しません」なんて言っていたら、社員はバカバカしくなって辞めてしまいますよ?

経営者であれば交際費についてもしっかりと費用対効果というものを考えるようにしましょう。