8月1日放送の『がっちりマンデー!!』は「僕たち全国制覇しました!」という内容でした。

有名な全国区のチェーン店なのに、47都道府県制覇をしたのがつい最近という事例から、何が全国制覇のネックだったのか?そしてそれをどうやって克服したのか?を掘り下げる非常に興味深い内容となっていました。

その中でも特に興味深かったのが最後に北海道に出店して全国制覇となったくら寿司の事例です。

くら寿司は年商1358億円、店舗数485店で、売上高ランキングはスシローに次ぐ2位の業界大手なのですが、7月15日にラソラ札幌(旧イーアス札幌)内に北海道第1号店をオープンするまで北海道には出店できていませんでした。

なぜこれほどの大手が北海道にはなかなか出店できなかったのでしょうか?

北海道は回転寿司の競争激戦区で利益が出る見込みが薄いから?

なんてことを考えたりもしたのですが、そうではありません。

北海道になかなか出店できなかった理由、それは「練り物の輸送に課題があったから」でした。

くら寿司の中でも人気のあるメニューがえびマヨやコーンなどの軍艦巻きなのですが、こういったネタというか具を練り物と言います。

くら寿司では練り物は埼玉、大阪、福岡にあるセントラルキッチンで練って全国のお店に運ぶ方式を採っています。

しかし練り物は4大添加物無添加ということにこだわっており、日持ちがしません。

陸路で運ぶと時間がかかりすぎて傷んでしまいます。

かといって空路で運ぶのではコストがかかり過ぎてしまいます。

人気の練り物を出せないのであれば出店できない!ということで今まで北海道には出店していなかったわけです。

では、その課題をどう解決して北海道に出店できるようになったのでしょうか?

それは北海道のお店はセントラルキッチンのシステムを使わずにお店で練り物を作るようにしたということになります。

あれっ、意外にそんなことで今まで出店できなかったんだ、と素人としては思ってしまうところですが、でも完成されたセントラルキッチンシステムがあると、案外「じゃあお店で作ろう」という発想にはなりづらいのかもしれませんね。

ただ、この方式で今後も順次出店していく予定で、9月には八軒に2号店がオープン予定となっています。

業界1位のスシローはすでに札幌市内に7店舗程度出店していますから、くら寿司も負けじと出店攻勢に出そうな感じですね。

それにしても北海道は元々回転寿司の激戦区でしたが、業界2位のくら寿司の上陸によりさらに競争が激化しそうですね。

地元民としてはとにかく美味しいお寿司が食べられれば幸せです。