前回、飲食代が本当に仕事に繋がっているのか費用対効果についてよく考えましょうという記事を書きました(コチラ)。
この費用対効果というのは非常に大切なお話なので、少し掘り下げたいと思います。
ビジネスを行う際に発生する経費には
1.商品の仕入などの売上に直結するもの
2.店舗の家賃や水道光熱費などの直接売上に繋がるわけではないけどその支出がないとビジネスが継続できないもの
3.広告宣伝費や接待交際費などの売上を生み出すための投資的なもの
の大きく3種類があります。
この中で「費用対効果」について検討すべきは3の項目となります。
前回取り上げた飲食代というのはそのことが売上に繋がるのであれば3となるわけですが、もしも全然売上に繋がらないのであれば上記のどれにも該当しない「無駄金」ということになります。
掛けた費用に対する効果が無いわけですからね(美味しい食事を食べられたとかお店のお姉さんとの会話を楽しんだというのはここでの効果にはカウントしません)。
さらにもっとシビアに考えるべきは広告宣伝費です。
広告宣伝費は売上をあげるために支出されるべきものです。
例えばランディングページを作成し、リスティング広告を打って顧客を獲得するというのは分かりやすい事例です。
これは「いくらの広告代を掛けていくら売上があがった」という効果がはっきりと分かります。
しかし、注意すべきはどれぐらい売上に繋がっているのか良く分からない広告です。
電柱看板などの看板関係、電話帳広告、交通機関内の広告、フリーペーパーの広告などなど。
特に店舗経営をしているとこの手の広告を出しませんかという営業は結構多いのではないかと思います。
まだインターネットが普及していない時代はこういった広告は有効でした。
というか中小零細企業にとってはこういった広告を出すぐらいしか手段が無かったと言えるかもしれません。
まずはリアルの世界でお店の名前をなんども目にしてもらい認知度を高めて、その必要が生じた時に「あ、いつも看板でよく見かけるあそこのお店に行こう!」と思ってもらうという訳です。
医療機関や美容室、学習塾などでは一昔前のセオリーとも言えるマーケティング戦略です。
しかし、現代では多くの人が何かを探す際にはまずスマホやパソコンで検索します。
もちろん、普段から名前を知ってもらっておいて、その際にピンポイントで名前検索して貰えれば選ばれる可能性は高くなりますが、そのために認知広告を続けるのが本当に効果的なのかという話です。
私にもたまに新聞社から「税理士記念日に色んな税理士先生に広告を出していただく企画がありまして、先生も出稿されませんか?」という営業の電話が来ますが全てお断りしています。
皆さんもたまに新聞でそういう広告を目にすると思いますが、単に税理士事務所の事務所名、住所、電話番号がずらーっと載っているのを見て何か心に留まるものがありますでしょうか?
おそらくほぼスルーだと思います。
そんなスルーされる広告を出すというのは費用対効果は最悪です。
私は別にデジタルの広告が善で、アナログな広告は悪だというつもりはありません。
ただデジタルでもアナログでも広告宣伝を行う目的は売上をあげることです。
そしてそこに貢献しない広告宣伝にお金をかけるのは無駄金です。
そして繰り返しになりますが、売上に貢献しない接待交際費も無駄金です。
常に費用対効果を意識し、無駄金を無くすようにしましょう!