今年に入ってから新しいSNSの「clubhouse(クラブハウス)」が一気にブレイクしています。
私の周りでも「とりあえずアカウント作った!」という人もいれば、積極的に活用して「あの著名人の話を聴いたけど面白かった!」なんて声をよく聞きます。
一応説明しますと、clubhouseは音声を使ったSNSのアプリでチャットルーム内で様々な人と音声で会話したり、誰かが話しているのを聞いたりできるものとなります。
芸能人、起業家、スポーツ選手なども続々と活用し始めているため、そういった人たちの話を聞くことができたり、うまくいけば会話をすることができるというのが一つの魅力となります。
コメントできないとか、録音禁止とか、招待制とか色んな仕掛けがあり、非常に考えられたプラットフォームだなと感じているのですが、今回お話ししたいのはそういうことではなく、ズバリ「何に可処分時間を使うか?」です。
他社に先駆けてclubhouseを利用し始めた人の中には一日何時間も使うというヘビーユーザーもいるそうですが、そうなると当然今まで他の事に使っていた時間を減らさなくてはなりません。
これは別にclubhouseに限った話ではなく、Facebook、Instagram、TwitterなどといったSNSでも同じことが言えます。
また、最近ではNetflixやAmazon Prime Video、Spotifyといった動画や音楽のサブスクリプションサービスも増えてきたため、無限とも言えるコンテンツに気軽にアクセスできる状態と言えます。
clubhouseやFacebookなどのSNSを活用して情報収集したり逆に情報発信しつつ、気になる動画や音楽をサブスクリプションサービスやYouTubeなどで気軽にチェックする…。
と書くと、最近のトレンドに乗ったクールなライフスタイルと言えなくもないのですが、本当にその時間の使い方で良いのか、ちょっと足を止めて考えてみるのはいかがでしょう?
時間と成果の関係を表した有名な法則にパレートの法則がありますが、それによると優先事項の上位20%によって80%の成果が生み出されると言われています(そのため80:20の法則とも言われています)。
もちろんSNSも物凄い戦略的に活用している人もいらっしゃるとは思うのですが、そうでなければ優先事項の低い下位80%にめちゃくちゃ時間を使っているということになりかねません。
まぁこの辺の話は今に始まったことでなく、もっと前から言われてきたことではあるのですが、今回のclubhouseの盛り上がりを見て改めて感じた次第です。
そして一番危険なのが「考える時間が取れなくなる」ことです。
特に中小企業の経営者にとって考える時間はとても大事です。
コロナを含め目まぐるしく変化する経営環境にどう対応するのか常に考え、決断し、実行したり社員に指示して実行させたりするのが社長の仕事となります。
で、これがSNSやサブスクリプションサービスなどにお手軽にアクセスできてしまうと、集中し、じっくり考えるということがなかなかできなくなってしまいます。
各社魅力的なコンテンツであなたの可処分時間を奪おうとしていますが、それをすることが、見ることが、聞くことが、本当に重要なことなのか?それこそよく「考えて」欲しいと思います。
もちろん考えた上で必要なのであればclubhouseを含めたSNSを大いに活用すれば良いと思います。
ちなみに私もこの記事を書くにあたりclubhouseを始めましたが、確かに気軽に楽しめてなかなか面白いです。
ただ、なにせ現在確定申告時期真っ只中ですので、程よい距離感で付き合ってみたいと思います。