日経トレンディ12月号では毎年恒例の「2020年のヒット商品ベスト30」の特集が組まれていました。
今年の1位はなんと言っても「鬼滅の刃」で、以下「マスク消費」「あつまれ どうぶつの森(あつ森)」「Zoom」などが続きます。
と、ここまでご紹介しておいてなんですが、気になるのは「2021年のヒット予測100」です。
こちらには「コオロギフード」「ラグジュアリー外外食」「ゆるキャン△ 第2次ブーム」などの気になるキーワードが沢山あるのですが、気になったのが3位の「ビヨンド副業」です。
首都圏の大手企業で働くビジネスパーソンと地方中小企業が契約する副業の形態で、すでに「JOINS」や「Skill Shift」といったマッチングプラットフォームも整備されています。
ビジネスパーソン側のメリットとしては副収入もそうですが、スキルアップが魅力となります。
企業の規模が小さいため自分が中心となって働く経験が積めますし、将来の移住先候補となる地方に定期的に足を運ぶこともできます。
受け入れる中小企業側のメリットとしては大手企業で働くビジネスパーソンのノウハウをリーズナブルな価格で取り込むことができるという点です。
フルタイムで働いてもらうわけではないので月に数万円程度の報酬で済みます。
関わる事業は2つ、働く場所も2つのダブルで働く時代の幕開けだ、ということで「ビヨンド副業」と日経トレンディが名付けたという形になります。
私も過去にANAの他社との雇用契約による副業OKという話に関して同じようなことを書きましたが、やはりそういう時代の流れなんだなと感じた次第です。
日経トレンディの記事では「週に数回、遠隔で仕事をして、月1度は副業先の企業に足を運ぶ」という表現がありましたので、完全オンラインではなく、定期的に副業先の企業に足を運ぶというイメージだと思いますが、それだけに自分の好きな地域や、将来の移住先候補となる地域にある企業を選択するという部分が肝となります。
また、特に地方の中小企業はITやマーケティング、営業などが弱かったり、なかなか優秀な人材を確保できないという課題を抱えていますが、それを補うことができるという点はかなり大きいのではないかと思います。
世間ではテレワークだDXだと騒がれていますが、地方の中小企業にはまだまだ縁遠い話で、未だに紙ベース当たり前、FAX当たり前だったりするわけです。
それが大企業で当たり前に使っている人に副業として働いてもらい、整備してもらえれば一気に業務の効率化が進みます。
特に北海道は人気のエリアですから、東京などで働くビジネスパーソンに副業先として選んでもらえるまたとないチャンスと言えます。
コロナを契機に働き方の形が大きく変わったと度々書いてきましたが、こういった流れにうまく乗れるかどうか、経営者の感度が試されます。