「ヤベェよ、ダブチ!」

みなさん、ダブチってご存知ですか?

これ、マクドナルドの人気メニュー「ダブルチーズバーガー」を縮めたもので、最近キムタクを起用したCMでキャンペーンを展開しています。

マクドナルドのホームページを見ると

”人気メニュー「ダブルチーズバーガー」の新たな一面を楽しめる「ヤベェよ、ダブチ!」シリーズが期間限定で登場!」”

と銘打ち、

ハバネロパウダーを入れた特製チーズとハラペーニョをサンドしたホットでスパイシーな「辛ダブチ」、

ビーフパティがバンズからはみ出る大きさの「ハミダブチ」、

ビーフパティとチェダーチーズを3枚サンドした「トリチ(トリプルチーズバーガー)」

の3種類のバーガーを期間限定販売しています。

このキャンペーン、キムタクを起用し「ダブチ」というフレーズを作り、大々的に行っていますが、販売している3種類のバーガーは、既存のチーズバーガーにちょっと手を加えたものです。

辛ダブチはダブチにハバネロとハラペーニョを入れただけ。

ハミダブチはパティがバンズからはみ出るサイズにしただけ。

そしてトリチは3枚サンドにしただけ。

でも、「新メニューで、キムタクも起用して、大々的にキャンペーンをしてます!」とプロモーションすることによって、一定の売上を生み出すことができていると思われます。

今回のお話しは、別にマクドナルドを悪く言うものではなく、上手なマーケティング事例としてご紹介するものです。

全く新しい商品・サービスを生み出すには時間もお金もかかります。

それでヒットすればいいですけど、結果全然売れませんでしたとなればダメージがデカすぎます。

それよりも、今回のマクドナルドの戦略のように、元々人気の高い定番商品をちょっとアレンジして新しい商品として売り出す方が、時間もお金もかからないぶんリスクはグッと低くなります。

これで売れればラッキーですし、売れなかったとしてもそんなに時間もお金も投下していなかったのでスパッと諦めることができます。

似たような戦略を取っているのがセブンイレブンで、PB商品のパンなどで元々の商品とそんなに変わらない商品を堂々と「新商品!」として販売していますが、これもおそらく同じ考えによるものだと思われます。

やっぱりこういうところ、大手企業は上手ですよね。

逆にコカ・コーラは過去に味を変えたところ古くからの愛好家から苦情が殺到し、結局味を元に戻したことがありますが、その際、一定数の愛好家が離脱したものと思われます。

定番商品そのものをアレンジするのではなく、定番商品は定番商品として残しつつ、その横展開・縦展開でアレンジすることで離脱リスクを無くすことができます。

ということで、既に一定数の支持を得ている定番商品を持っているのであれば、それをちょっとアレンジしたものを新商品と打ち出すことで新たな売上を作ることができるので、一つの戦略として検討してみてはいかがでしょうか?

ただし、その定番商品自体をアレンジしちゃうと、元々のお客さんが離れるリスクがあるので、そこは慎重に!