10月13日放送のガイアの夜明けは「ヤンキーを戦力に!新たな”働き手”発見~」というテーマでした。
おそらく我々世代が「ヤンキー」と聞いてイメージするのは
○ビー・バップ・ハイスクール
○湘南爆走族
○ろくでなしBLUES
○今日から俺は!!
といった世界ではないでしょうか。
高校生ながらに酒を飲み、タバコを吸い、喧嘩に明け暮れる。
最近は「昔ヤンチャしてました」みたいなかわいい表現になっていますが、
昔は「腐ったミカン」「札付きのワル」なんて表現もされていましたっけ。
21世紀の日本で「ボンタン狩りじゃ~!」とか言っているヤンキーはいないでしょうが、でも、番組を見る前まではそういう「なかなか手に負えないワルを企業の戦力にしていく」という内容をイメージしていました。
番組で取り上げていたのは元ヤンキーたちによるスタートアップ企業「ハッシャダイ」です。
不良少年や不登校だった中卒、高卒の若者たちを集めて訓練し、大手企業で活躍する人材に育て上げる異色のプログラム「ヤンキー・インターンシップ」を手掛けていますが、開始から4年で卒業生は300人を超え、いまやソフトバンクなど大手企業で戦力として働いています。
実際にプログラムに参加する人の中には「昔ヤンチャしてました」という人もいるのですが、家庭の経済事情で大学進学を諦めた人や、奨学金を用立ててあとは大学に進学するだけというタイミングで親が病気になってしまいその治療費に充てたため大学進学を諦めたという人など、特に「昔ヤンチャしてました」という訳でもない人も結構います。
実際勉強ができるできないの問題以前に家庭の経済的な理由で大学進学を断念するというケースは増えており、結構由々しき問題と言えます。
さて、このプログラム。参加費は無料で、研修中は、住まいと1日1,000円の食費まで提供してもらえます。
研修では通信機器の営業などをロープレではなく実際に行い、それによって得られた収入と、卒業後の企業への紹介手数料という収入源があるから可能となっていることで、経済的理由で進学を断念した人にとっては非常に有り難い制度と言えます。
番組では半年のプログラムに密着しますが、コロナ禍によって就職活動が厳しくなる中でも多くの人が就職に成功することができ、しっかりと結果が出ていました。
私はと言うと、有り難いことに一浪までさせてもらった上で私立大学に進学したので、教育費という面ではむちゃくちゃお金をかけてもらえましたが、お恥ずかしいことにかなり緩い学生生活を送っていました。
社会人モードになって頑張ったのは会計事務所の内定をいただいてからですね。
それまで全くPCを使ったことがなかったのでブラインドタッチも含めたPCの使い方について学び、
そもそも簿記も勉強していなかったので、簿記の検定試験の勉強をし(電卓の打ち方から練習)、
ましてや税金の勉強も全くしたことがなかったので、事務所から出された課題として所得税や法人税のことを勉強し、
就職したら車に乗るのにほぼペーパードライバーだったので運転の練習をし、
ということで就職するまでの約1年間は結構危機感を持って就職後に向けた活動をしていました。
ある意味あの1年間が今の自分の土台になっていると言っても過言ではありません。
結局学校の授業を受けていた3年間よりも上記のようなことをやっていた1年間の方が社会人になってからは役立っているわけなんですよね。
それはともかく、我が国においてはまだまだ学歴が重視されることもあり、大学を卒業していないと大手企業への就職はかなり狭き門となってしまいます。
しかし、大学に進学してもかつての私のようにのほほんとしている人もいるわけですから、「大学を出ていれば優秀な人材」とは言えないわけです。
むしろ中卒、高卒でもヤンキー・インターンシップでガッチリとビジネスマナーを学び、現場で営業を覚えた人の方が即戦力となる可能性があります。
ということで、今回の学びとしては
・企業は大卒にこだわらず、中卒や高卒でも優秀な人材またはそのポテンシャルが十分にあるような人にも目を向けてもいいのではないか
・大学に進学した人もボーッと生きてると就職活動の際に中卒、高卒が強力なライバルになる可能性があるのでうかうかしていられない
・様々な事情により進学を断念した人もヤンキー・インターンシップのようなプログラムを活用することで大手企業に就職して活躍することも十分に可能なので腐ってはいけない
ということになるでしょうか。
人はいつからでも、どこからでも、良くなることができます。
人生諦めずに腐らずに努力をしていれば道は開けます。