7月12日放送の『坂上&指原のつぶれない店』では「かつや&銀だこ&丸亀製麺の3大飲食チェーンはコロナ危機をどうやって闘った?カリスマ社長がマル秘大作戦を明かす!」というテーマで、3大飲食チェーンの各社長をゲストに招き、具体的にどんな対策を打ってコロナに立ち向かったのかを赤裸々に語る回でした。

まずはやはり3社とも大きな打撃を受けたようで前年対比で50%減60%減という非常に厳しい状況に陥ったのは他の飲食店と同じと言えます。

しかし、3社とも打開策を図りV字回復に成功します。

まずかつやはテイクアウトに力を入れ、「全力飯弁当」という超ボリュームがありコスパ最高の弁当を販売します。

学校も休校になり子供も在宅する機会が多く、家族でシェアできる弁当があるといいなという需要をしっかりと捉え、かなり売れている模様。

しかも新メニューを開発するスピードを早め、リピートしても飽きない工夫もされています。

次に銀だこですが、こちらは非常にユニークな取り組みをしてまして、なんと他の飲食店に店を間貸しするという戦略をとりました。

東京以外の地域で繁盛したお店で「そろそろ東京に進出しようか」と検討していたようなお店に声をかけて間貸ししたそうですが、銀だこ側としては売上が減少した分を家賃で補填でき、借りる側としては低コストで間借りとは言え東京でお店を出して市場の反応を探ることができてと、お互いにメリットのある話となります。

丸亀製麺はそれまで味が損なわれるからと頑なにテイクアウトをしていなかったのですが、独自にテイクアウトしても品質をキープできる容器の開発に成功。

本格的にテイクアウトをスタートさせ、やはりV字回復しています。

3社に共通しているのが、非常にスピーディーに行動しているということ。

そして、テイクアウトをするにしても中途半端にせず、非常に戦略的に行っているということです。

緊急事態宣言により多くの飲食店が営業を自粛せざるを得ない状況になりましたが、ここでテイクアウトや出前に対応できなかった又は対応しなかったお店は売上がゼロとなってしまいました。

おそらくその流れで廃業してしまった人も多かったのではないでしょうか。

ではテイクアウトや出前に対応したお店は大丈夫だったのか?というとそんなことはありません。

最初のうちはまだ競合相手が少なくてお客に選ばれる可能性が高かったのかもしれませんが、少しずつ競合相手が増えてくると「選ばれるための理由」を作っていかなくてはなりません。

私の事務所はオフィス街にあるので、もともと周りには飲食店が多く、テイクアウトをしているお店も結構ありました。

それが、コロナがきっかけでテイクアウトを始めたお店が一気に増えて、ランチの選択肢が増えたことは非常に喜ばしいことです。

で、あちこち行ってみたのですが、対応、内容と価格のバランス、クオリティなどを勘案して

「このお店はリピートしよう」

「このお店は残念だけどもう無いな」

という判断をしています。

これはきっと他の人も似たようなものでしょう。

となるとテイクアウトを始めたものの期待したほど売上があがらず、従来のお店で食事をする人も新しい生活様式に対応して座席数を減らしたりしているので、コロナ前の売上に戻すのも難しいという厳しい状況となっているお店も多いはずです。

コロナ直後は「テイクアウトや出前で収入の流れを作りましょう!」という話だったのですが、すでにステージが変わってしまっています。

その新しいステージに移るために考え、行動しているかどうか。

もちろんこれは飲食店だけの話ではないのですが、特に飲食店は営業自粛要請という強制力が働いたことにより変化のスピードがめちゃくちゃ速いので、今回フォーカスしてみました。

変化にどう対応していくのか?

それがますます問われる時代になりそうです。