7月7日放送の『芸人先生 シーズン3』は前回に続きアンガールズのお二人を講師に迎えての「売れてからがスタートライン」講座でした。
生徒役も前回に引き続き某文房具メーカーの社員さんでしたが、こんなお悩みがあるようで・・・。
◯定番商品に関心を持ち続けてもらうのが難しい
◯定番商品を全くリニューアルしないと飽きられるし、あまりガラッと変えてしまうと顧客離れを起こす恐れもあるので、顧客を離さずにアップデートする方法を知りたい
前回は新商品開発のためのアイデア出し方法がテーマでしたが、今回は既存商品のリニューアル、アップデート方法がテーマというわけです。
そんな悩める生徒さんへのアンガールズの提案の一つ目が「ちょこっとアップデート」です。
アンガールズと言えば「ジャンガジャンガ」ですが、ショートコントでネタを終わった後に二人でやる「ジャンガジャンガ」に入るタイミング、実は昔と今でちょっと違うって気づいていましたでしょうか?
私も今回お話を聞くまで全く気づいていませんでしたが、今の方が少し溜めを作って「ジャンガジャンガ」に入っているんだそうです。
いわく「その方がネタの内容を咀嚼する時間が生まれて、より笑いに繋がるから」だそうで。
「ジャンガジャンガ」のフレーズ自体を全く別のものに変えてしまうと戸惑いも生まれますので、ネタの魅力はブレずにほんのちょっとだけ改良する、それが「ちょこっとアップデート」です。
番組アドバイザーの和田裕美さんも例としてペットボトルを挙げていましたが、確かにいつの間にか潰しやすくなっていたり、持ちやすくなっていたりとちょっとした改良がなされていますよね。
和菓子の老舗「とらや」さんも羊羹の味を少しずつ時代に合わせて変えているという話ですから、ロングセラーと言えどもほんのちょっとした改良を重ねるというのは大事なポイントと言えそうです。
また、生徒さんからはこんなお悩みも・・・。
◯画材のイメージが強く他の商品が認知されない
◯競合の似たような商品が並ぶ中でどのように目立たせればいいのか?
それに対するアンガールズの提案が「ガラッとアップデート」です。
おや、さっきの「ちょこっとアップデート」と真逆の話となりますね。
アンガールズのお二人はまだ売れる前の若手時代、テレビに出るチャンスがあれば、わざとしわしわの私服を着ていったそうです。
そうすると周りはスタイリストさんが選んだきちんとした衣装を着ているのに、アンガールズのお二人だけ「背が高くて、ヒョロヒョロしていて、しかも服もめちゃくちゃヨレヨレしている」ので、かなり目立ち司会者にいじってもらう機会が増えたんだとか。
そうやって自らチャンスを作り、それをものにしてきたということを踏まえての「ガラッとアップデート」なのです。
手っ取り早いのが「キャッチコピー」です。
普通多くの商品はポジティブな言葉をキャッチコピーにしています。
しかしこれをあえてちょっとネガティブな言葉にすることで、共感されやすく、かつ他社との差別化にも繋がります。
例えば
◯「キレイに字が書ける」ではなく「字が下手な人へ」
◯「カラフルで楽しい気分に」ではなく「元気がないときにこれ1本」
と言った具合です。
和田裕美さんは「切腹最中」を例に挙げていましたが、そのネーミングから今ではお詫びの手土産の定番として、なんと多い時では1日に7,000個も売れる大人気商品となっています。
ネガティブのさじ加減はちょっと難しいですが、うまくいけばうまく目立つことができ、ガッチリと稼ぐことができるようになるかもしれません。
はい!ジャンガジャンガ~