6月30日放送の『芸人先生 シーズン3』はお笑いコンビ「アンガールズ」のお二人を講師に迎えての「『それあるよね~』を大事にしよう」講座でした。
前回のチョコプラのお二人の講座と同様アイデア出しに関する内容で、特に今のようなご時世、全ビジネスパーソン必見と言えます。
今回の生徒役は某文房具メーカーの社員さんですが、こんな悩みがあるようで・・・。
「あっと驚く新製品のアイデアが出ない」
「数年画期的な新製品が出ていない」
「過去の製品を超えられない」
やはり製品開発の現場において、「斬新なもの」「画期的なもの」「過去のヒット作を超えるもの」を生み出すのは至難の業と言えるようです。
ここでアンガールズの田中さんが
「お笑いでネタを考えても、基本的にはどんなネタも過去誰かがやっている。完全なオリジナルを作るなんて無理」
と言います。
やはり人類にこれだけの歴史があると、どんな世界でも「完全なオリジナル」を生み出すというのはほぼ無理と言えそうです。
しかしそんな中でも新たな商品・製品・サービス・ネタを生み出していかなくてはいけないわけです。
では、何を取っ掛かりに考えていけば良いのか?
それが、「それあるよね~」です。
よく「あるあるネタ」なんて言いますが、「それ、あるある!」と共感してもらいやすいことをテーマにするとうまく笑いに転化することができます。
例えば文房具での「それあるよね~」としてこんな事例を出していました。
・筆ペン→使おうと思っても見つからない
・ノック式ボールペン→無駄にカチカチとノックしちゃう
これが多くの人にとっての「それあるよね~」ということなのであれば、それを取っ掛かりに商品開発をすることで画期的なものが生まれるかもしれません。
もう一つの取っ掛かりが「それ言いたいよね~」です。
他の人も言いたいと思えるような共感ワードから逆算でシチュエーションを考えることで、よいアイデアが生まれるというものです。
私が個人的にこれがバッチリとハマった事例と思うのが、青汁の「まずい!もう一杯!」のCMです。
きっと当時、このCMを見て青汁を飲んだ人は絶対にこのセリフを言ったと思います(当時言った人、いますよね?)。
番組アドバイザーの和田裕美さんは、「言いたい言葉」を使うメリットとして3つ挙げています。
1.共感が湧く
2.記憶に残る
3.何回も言いたくなる
テレビCMというのはまさにこれを狙って作られていると思うのですが、商品開発の際にも「使った人にこのセリフを言ってもらいたい!」というところから逆算して考えることで、画期的なものが生まれるかもしれません。
ちなみに、アンガールズが単独ライブをするときには7個ほど新ネタを考えるそうですが、そのために出すアイデアは700個だそうです。
100個考えて残るのが1個。確率1%。
アイデアを形にするには量も大事だということですね。