レオナルド・ダ・ヴィンチと言えば『モナ・リザ』や『最後の晩餐』といった絵画が有名ですが、絵画のみならず、音楽、建築、数学、幾何学、解剖学、生理学、動植物学、天文学、気象学、地質学、物理学、光学、力学、土木工学など様々な分野で活躍し、「ルネサンス型万能人」と称されています。
ダ・ヴィンチは23歳頃からノートに書く習慣を取り入れ、以後40年以上死ぬまで書き続けているかなりのメモ魔です。
現存している手稿は弟子が編纂したものも含めると約8000ページですが、失われたものも合わせると全部で2万ページ以上あったと推測されています。
1994年にはビル・ゲイツ氏がダ・ヴィンチの直筆ノートの1つであるレスター手稿というものを28億4000万円で落札したそうです。
ノート1冊に28億4000万円ですよ!
それだけのお金を払ってでも稀代の天才がどんなことを考えていたのかを知りたいということなのでしょう。
私もぜひ知りたいとは思いますが、28億も持ち合わせておりません。
しかし、大富豪じゃなくてもダ・ヴィンチの思考法を学ぶことができるのが本書『超訳ダ・ヴィンチ・ノート 神速で成長する言葉』なのです。
お値段たったの1,300円プラス消費税。28億と比べるとほぼタダみたいなお金でダ・ヴィンチの思考法を学ぶことができるのではあれば即買いというものです。
なお、帯にはベストセラー書である『アウトプット大全』などの著者であり精神科医の樺沢紫苑先生のこんな推薦文が載っています。
「天才脳の秘密が明かされる。これはAI時代を生き残るサバイバル本だ!」
500年前の時代を生きたダ・ヴィンチとAI時代がどう関係するのか?
それを著者である桜川Daヴィんちさんはこう説明しています。
”AI時代には、専門分野を極めたスペシャリストが淘汰されやすいと言われています。
ダ・ヴィンチのようにマルチな才能を持ち合わせ、さまざまなジャンルのものを創造できる人間が求められるのです。”
これはまさに「法律の専門家がAIに仕事を奪われる」という未来予測に通じる話です。
「そうは言ってもダ・ヴィンチは天才だから・・・」
と思ってしまいそうではありますが、ダ・ヴィンチも生まれながらの天才だったわけでなく、努力と戦略によって成果を上げた一人の人間だったと考えれば、その思考法を学び実践することによって、「AI時代型万能人」としてAIに淘汰されず活躍していくことができるかもしれません。
本書はタイトルに「超訳」とついていますが、ダ・ヴィンチのノートに書かれていた様々な文章を現代のビジネスや生き方に応用するとしたら?という観点で桜川Daヴィんちさんが解説するという形式となっています
※なお著者名は当然にペンネームなのですが、一見するとちょっとふざけた印象を受けます。しかしこれにもダ・ヴィンチの思考法を取り入れた意味があるとのことですので、気になる方はぜひグーグル先生に聞いてみてください。
読了して色々な気付きがあったのですが、今回本の説明だけで結構なボリュームになってしまったので、次回その気付きについて書いてみたいと思います。