久々に帰ってきました!
お笑い芸人がビジネススキルを面白く紹介してくれる『芸人先生』のシーズン3が5月からスタートしました。
営業コンサルタントの和田裕美さんがアドバイザーで、NHK Eテレらしくあまりお笑いになりすぎない、でも真面目すぎない絶妙なバランスで、マーケティングやコミュニケーション術などについて発信してくれる貴重な番組となります。
今回の先生はお笑いコンビの「ずん」で、「イライラの向こう側へ」というタイトルでアンガーマネジメントを取り扱っていました。
生徒役はタクシー会社の社員さん達で、日常的にイライラするお客とやり取りして大変な様子が伝わってきます。
「横断歩道の上で『ここで降ろして』と言ってくる」
「指示通りの道を進んだのに『ここどこだよ、知らない道だぞ』とキレてくる」
など、まぁ理不尽な目に会っているようで・・・。
とは言え、そのイライラした感情をそのまま相手に返してしまうと大変なことになってしまいます。
「横断歩道の上で降ろせなんてお前道交法知らないのか!」とか
「お前があそこ曲がれって言ったんだろうが、ボケ!」とか
感情のままに返してしまうと、仮に相手が悪かったとしても100%揉めますし、なんなら「上司を出せ!」という面倒臭い話になるので得策ではありません。
ではそんなイライラをどうすればマネジメントすることができるのでしょうか?
①自戒してイライラを解消する
これは怒りの矛先を相手ではなく自分に向け成長の糧にするというものです。
「いや、道をきちんと把握していない自分が悪かったんだ」と、何かしらの自分の至らなさにフォーカスをすることで怒りがスーッと収まるのだとか。
②ライトな現実逃避
とは言え、なかなかそのように考えるのは難しいかもしれません。
そこで、提唱されていたのがライトな現実逃避です。
怒りのピークは6秒と言いますから、この6秒間に例えば「今日家に帰ったら買ってあったあのアイスクリームを食べよう」とちょっと先のご褒美をイメージすることで、怒りの感情に正面から向き合わないで現実逃避するというものです。
③イライラを人間図鑑に分類してみる
これは「メタ認知」の活用となりますが、「あ~、この人は『道知っている風で実は全然知らない人』に分類される人なんだな」とか「この人は『とにかく急げと言いたい人』に分類される人なんだな」という風に状況を客観視することによって、イライラを軽減するという技となります。
最初に「アンガーマネジメント」と書きましたが、沸き起こる感情自体をコントロールすることは不可能です。
私だってイラつくことはあります。
どんなに素晴らしい人格者でもイラッとしたりムカッとするという感情が起こらないようにするというのは無理だと思いますし、そもそもそんなことができたらちょっと神の領域だと思います。
でもそのイライラする出来事という刺激に対して「キレる」「怒鳴る」「暴力を振るう」「物を投げつける」などといった反応をして事態が良い方向に転がるということはまずあり得ません。
コントロールできるのは「思考と行為」だけです。
イライラする出来事という刺激に反応してキレたり怒鳴ったりという行為をしてしまう人は思考が全くコントロールできていないと言えます。
いわゆる「カッとなって」というやつです。
今回ずんのお二人が紹介していた対処法というのはある意味「思考」のコントロール方法と言えます。
もちろんいくら客だからと言って「暴力を振るう」「お金を払わない」「セクハラをしてくる」といった行為は感情的な話ではなく、許されない行為になりますので、アンガーマネジメントどうこうではなく、然るべき対応をしましょう。
なお、先ほど「どんなに素晴らしい人格者でもイライラすることはある」と書きましたが、怒りの沸点が高ければ些細なことではイライラしなくなります。
私もそんなに怒りっぽいわけではありませんが、さらに怒りの沸点を高くできるように精進したいと思います。