みなさん、スーパーというとどんなお店をイメージしますでしょうか?

イオン(マックスバリュ)?東光ストア?ビッグハウス?西友?

大手スーパーをイメージした人も多いのではないでしょうか?

なかなか昔ながらの地域密着型の小さなスーパーにはわざわざ足を運ばないですよね。

実際私もこの手の大手スーパーでよく買い物をします。

実際本屋さんと同様にスーパーも大手スーパーの進出により全国各地で地域密着型の小さなスーパーはどんどんと閉店しているんだそうです。

しかし、そんな中、小さなスーパーなのにお客が殺到する”行列のできるスーパー”があります。

8月6日放送のWBSの「THE行列」のコーナーで取り上げられていた愛知県岡崎市にある「ダイワスーパー」です。

こちらは現在3代目となる25歳の若い社長が経営していますが、約1年前に創業48年のスーパーを継いだ際には大手スーパーとの価格競争により利益が出にくい体質となっており、お店は赤字状態。

「大手と同じ土俵で戦っても勝ち目はない。何か違うやり方を」と考えて思い付いたのがフルーツサンドです。

「ダイコンやたまねぎなどを売っても1個10円~20円の利益にしかならない。これを続けていても未来はない」

しかし単価の高いフルーツにさらに付加価値をつけたサンドイッチにすれば利益率の高いビジネスになるのではないかということで始めたそうですが、これが大当たり。

キウイやミカンなど真っ二つに切ったフルーツを丸々1個使った豪快かつ見た目のインパクトも十分なフルーツサンドは1個356円~1,490円とそれなりにいいお値段がするのですが、飛ぶように売れてあっという間に完売してしまいます。

行列で待っている人へのおもてなしも豪快で、買うと2,000円以上もする大きなすいかをその場でカットし、並んでいるお客にタダで配ったり、高級なマンゴーサンドを食べられるじゃんけん大会を実施したりと大盤振る舞いです。

しかしこれは返報性のルールを上手に活用した戦術で、これによって高価なフルーツサンドを1人で何個もまとめて買ってくれるわけですから、まさに「損して得取れ」です。

よく「3代目が会社を潰す」なんて言いますが、この社長さんはまだ25歳なのに、商品開発力もマーケティング力も素晴らしい超優秀な3代目社長ですね。

番組では取り上げていませんでしたが、フルーツかき氷も有名ということで、どうすれば大手とは違う切り口で話題になるようなことができるのか?を常に考えているんだと思います。

以前取り上げたヤタローグループもそうですが、いかに大手と同じ土俵で戦わないか、価格競争をしないか、というのが我々中小零細企業が生き残るためにマストとなる考え方ではないかと思います。

テレビでもっとこういう事例を取り上げて欲しいものです。