久々にインパクトのあるビジネス書を読みました。
タイトルは『ブスのマーケティング戦略』。
幼少時代から自他ともに認めるブスである著者が「結婚したい。いい男とやりたい。年収1000万円になりたい。起業して成功したい。」という願いを叶えるために今までの人生で考え、行動してきたことをマーケティング理論で解説するという体裁なのですが、もうその赤裸々ぶりが半端じゃない。
目次のタイトルだけ見ても
「ぜひとも一度『やってみたい』」
「ブスでも好きな人とやりたい」
「不合格とヤリマン時代」
となかなかインパクトのある言葉が並んでいます。
しかもこの方、私と同じ税理士です。
私も税理士であり、このブログでも何度かマーケティングのことについて語っていますが、まぁでもアプローチ方法が全く違いますね。
アプローチ方法どころか表現方法も異なり、かなり刺激的な内容なので税理士会から何か言われないのかと勝手に心配するぐらいです(笑)。
でも、現在MBAでマーケティングを学ばれ、赤裸々ながらも実体験を通じて解説しているので非常に分かり易い。そして面白い。あっという間に読んでしまいました。
ブスかどうかに関係無く、全ての人に読んで欲しい傑作と言えます(ちょっと刺激的ですが)。
では、読んでの気付き・学びポイントについてシェアしたいと思います。
①ひとつの武器だけで勝負をするのはリスクが高い
著者である田村さんは諸々の事情により「勉強で勝負する」ことを選択し、県内有数の進学校に進学します。
しかしそこには各地で神童と呼ばれた人たちが集まります。すると地元では神童と呼ばれていた田村さんも「ただの人」ならぬ「ただのブス」となってしまいます。
ここで「武器が一つしかないと市場の変化に対応できない」ということに気付き、一芸を取得して「おもしろいブス」へとポジションチェンジし人気者になっていきます。
もちろん一つのことを極めていくというのは大事なことで、あれもこれもと力が分散しては中途半端な存在になってしまいます。
しかし、その磨いている武器よりも強力な武器を持った人が同じ市場に現れると、あっという間に「二番手」になってしまいます。いや~これは恐い。
様々な武器の組み合わせで独自のポジションを維持できるようにすることが厳しい競争社会で生き延びる秘訣と言えます。
②マーケティング戦略の成功とは、お客さんのニーズに自社が提供する商品・サービスをフィットさせること
これは髙田先生のお話しでも必ず出てくる話ですが、フィットさせるためにはマーケティングの4Pが上手く繋がる必要があります。
田村さんはそれをご自身の結婚に当てはめて説明していますが、大事なのはプロダクト(製品)に合ったプレイス(場所)とプロモーション(販売促進)を考えることです。
ブスにはブスなりのプレイスとプロモーション、美人には美人なりのプレイスとプロモーション(美人でもこの戦略を間違えるとブスに負けることがある)。
③ブスこそ打席に多く立ち、PDCAを回すべし
本書における打席とは合コンのことですが、振られることを恐れて打席に立つのを避けて、理想の男性が声を掛けてくるなんて都合のいい話はありません。
とにかく失敗を恐れずに打席に立ち、そこでのフィードバックをもとにPDCAを回し、精度を高めることが大事。
これはどんなビジネスにも通じる話かと思います。