ありがたいことに最近では旅番組や街ブラ番組で神社が紹介されるというケースが結構増えています。

この手の番組は必ずチェックして「へ~、こんな神社あるんだ」と自分の「行きたい神社リスト」に追加して、いざその付近に用事がある際に参拝するようにしているので、大事な情報源です。

で、この手の番組では神職の方が登場して「こちら権禰宜(ごんねぎ)の〇〇さんです」と紹介されたりしますが、「権禰宜って何?」となった方はいませんでしょうか?

ということで、今回は神職についてお話ししたいと思います。

時代や場所によって、祝(はふり)や大夫(たいふ、たゆう)など様々な呼び方がありましたが、現在では一般的に神職、神主と呼ばれています。

神職は、宮司(ぐうじ)を最高位として、禰宜(ねぎ)、権禰宜(ごんねぎ)の順に職階が定められています。

権禰宜の「権」とは「副、仮の」という意味です。

神社によっては、宮司を補佐する権宮司という役職が置かれている場合もあります。

また、宮司を引退した後に、長年の功績を讃えて名誉宮司としてその名をとどめる場合もあるそうです。

このほか、神職の見習い的な出仕(しゅっし)という職階もあり、神社独自の職名によって、職務についていることもあります。

また、伊勢神宮や靖国神社など特別の神社には、権禰宜の下に宮掌(くじょう)や主典(しゅてん)といった職階もあります。

神職になるためには資格が必要です。

全国の大半の神社を包括する神社本庁傘下の神社の場合、神社本庁の試験に合格するか、神職養成機関(國學院大学や皇學館大学)で必要単位を取得した上で、必要な実習を修了しなければなりません。

神職の資格には、神道の徳目である「浄き明き正しき直き心」にちなんで、浄階、明階、正階、権正階、直階の5ランクの階位があります。

いずれも神社本庁の検定委員会が試験や経験などによって決めるもので、この階位によって、つくことのできる階位が違ってくることもあります。

また、階位や職階と経験、業績によって定められる身分もあります。

これは、特級から一級、二級上、二級、三級、四級までの6ランクに分けられます。

ちなみに私が毎年受検している「神社検定」は単なる趣味の検定試験ですので、これに合格したからといって神職にはなれません。

たまに「神職になれるんですか?」とか「神職を目指してるんですか?」と聞かれることがありますが、違いますので(笑)。

日商簿記に受かったからといって税理士になれないのと同じです(日商簿記は趣味の試験ではないですが)。

なお、巫女さんは神職ではないので、資格は不要です。