突然ですが皆さんレシートはちゃんともらっていますでしょうか?

いや、これ経費になるものの話をしているのではありません。

会社や個人事業の経費になるレシートをきちんともらうのは当たり前。

ここでお話ししたいのは経費になる・ならない関係なくレシートをもらう習慣があるかという話です。

残念なことに世の中、きちんとした金銭感覚を持ちあわせていない人が一定数います。

そしてそういう人たちの大半は「入ってくるお金」と「出ていくお金」の、特に「出ていくお金」をきちんと把握していない傾向にあります。

昔からカード破産をする人は後を絶たないですし、最近では電子マネーなどスマホをかざすだけで決済できてしまうので、「お金を使っている」という感覚が薄れているのも原因かもしれません。

そんな中でもお金を使ったことを思い出させてくれる大事なツールが「レシート」です。

電子マネーなどで決済をしてもレシートは貰えますから、必ず貰うようにしましょう。

よくコンビニでレジの横にある「不要なレシート入れ」にポイッと入れる人がいますがNGです。

ついでに言うとやはりコンビニでレシートを渡してこない店員さんがいますが、これもNGです。

私もたまにコンビニで買い物をしますが、10代20代の若者にとっては「スーツを着たサラリーマンはどうせレシートを渡しても捨てるだけだから、だったら最初から渡さないようにしよう」と思われているのか、渡されないことがあります。

そんなときは必ず「レシートください」と伝えます。

仮にそれが100円程度のものだとしても。

で、貰ってどうしているかというと会計ソフトに入力しています(もちろん自分の事業の経費にしてないですよ)。

きちんと入力しておけば客観的なデータが出ます。

特に私のような個人事業主だとどうしても仕事とプライベートの財布は一緒になってしまいますので、こうやってきちんと入力しておかないとお金の流れが把握できなくなってしまいます。

サラリーマンの方であれば、特に副業をしていないのであれば入ってくるお金、つまりお給料は分かるわけですから、お金の流れを把握するのはそんなに難しくないはずです。

※もちろんお小遣い制の方も考え方は一緒です。入ってくるお金イコール使えるお金ではないでしょうが。。。

ちなみに、せっかくレシートを貰っても財布の中に入れっぱなしでは意味がありませんし、レシートでパンパンの財布はかなり残念な状態ですので、とにかく溜めないこと!

今回のお話は誰にでもあてはまるものではあるのですが、税理士である私としては特に経営者に実践してほしいと思います。

というのも案外経営者でもお金の流れを把握していない方が多いからです。

その結果、事業できちんと利益が出ているのに、手元にお金がない、税金が払えないなんてことになってしまいます。

レシートを貰って客観的なデータにしていないので「あれ、なにに使ったのか分からないけどお金がない。困ったな」となってしまうのです。

日本はキャッシュレス後進国ではありますが、今後確実にキャッシュレスの方向に進むはずです。

紙幣や硬貨を使わないようになるとますますお金の流れを把握できなくなるおそれがあります。

人生100年時代。気付けば手元に全然お金が残ってないけどどうしよう!

そんなことにならないためにも、まずはレシートを貰うところから始めましょう。

レシートを捨てるな!