先日今年最初のティール組織読書会に参加しました。
約500ページのぶ厚い本ではありますが、昨年から少しずつ読み進め400ページを突破しました。
本書は三部構成で第一部は組織モデルの歴史とティール組織の概要について解説され、第二部で具体的なティール組織の特徴などについて解説されています。
そして、今回からは第三部である「ティール組織を創造する」に突入となります。
今までも「本当にティール組織って作れるのか?」「難しそう」という意見は出ていましたが、ついに今回からその創り方について学んでいきます。
さぁこれでティール組織を創ることができるぞ!
さて、第一章ではティール組織を創るための「必要条件」が説明されているのですが、その冒頭にこんな衝撃的な文言が!
”「経営トップ」「組織のオーナー」この二つの条件が、組織の運命を左右する絶対的な要素だ。ティールの考え方で組織を運営するにあたって、これ以上に重要な変数はない。”
”「一人のミドル・マネジャーが、自分の担当部署でティール組織的な慣行を導入するのは可能でしょうか?」。このような質問をされると、できれば可能と言いたいのだが、「無駄な努力はやめたほうがよいですよ」と答えることにしている。”
そう、既存の組織をティール組織に変革するにしても、新しく立ち上げる組織をティール組織にするにしても、その鍵を握るのは経営トップやオーナーであって、社員ではないということです。
大体我が国の中小零細企業では経営トップ(社長)=オーナー(株主)となっていますから、社長が「よし、うちの会社はティール組織を目指すぞ!」と思わなければ、まずその組織はティール組織にはなれないと言えるでしょう。
「だったら本書の冒頭にそのことを書いてもよかったのに」というような意見もありましたが、社員の立場からするとそんな想いを抱いてしまうかもしれませんね。
じゃあ、本書はティール組織に興味がある経営者以外の人は読んでも意味がないのかというとそんなことはないと思います。
著書のフレデリック・ラルーにしても「ティール組織が絶対」ということを言っているわけではありませんが、その一方で経済成長を支えてきた達成型組織も制度疲労を起こしつつあります。
ノルマ達成を優先するあまり社内的にはパワハラが横行したり、社外的にはデータ改ざんなどの不正行為を行なったり。
だから薄々気づいているはずなんです。「今の形態の会社組織(つまり達成型組織)では限界がある」と。
しかし従来の達成型組織の形態しか知らないので、その中で悩みもがいている経営者が大半なのだと思います。
しかし今後ティール組織のことがもっと広く知れ渡るようになれば、徐々にティール組織が増えていくと思われます。
そのときに、おそらく多くの社員は抵抗するのではないでしょうか。やはり人間は安定を求めますから。
そんな中で先に本書を読みティール組織のことを理解しているというのは大きなアドバンテージです。
場合によっては制度設計などを担わせてもらえるなど、大変だけで非常にやりがいのある仕事ができるかもしれません。
そう考えれば経営者以外の人が本書を読むことは無駄なことではなく、意義のあることだと思いますよ。
「でもうちの会社のトップはティール組織に関心がなく、旧態依然たる達成型組織に固執しているので、窮屈で仕方ないのですが」
という方は転職するか、もしくはご自身でティール組織をイチから創ってみてはいかがでしょうか?
次回の開催は2月18日(月)の19時から、場所はエルプラザとなります。
もう終盤ですが、今からでも新規参加者は大歓迎ですので、興味のある方は本をお持ちの上でエルプラザにお越しください。
参加費は部屋代の200円程度です。