先日「永業塾」という全国8ヶ所で開催されている営業に関する勉強会の10周年記念講演会に出席しました。

講演会では塾長の中村信仁さんを含め4名の超一流のプロフェッショナルのお話を聴けたのですが、特にシェアをしたいのが土屋ホールディングス会長・土屋公三さんのお話しです。

 

冒頭土屋会長は「創業して10年持つ会社は全体の6.4%だ」というお話をされました(帝国データバンク調べ)。

つまり、仮に今ヨーイドンで100社が創業したとして10年後に生き延びているのはたったの6社だということです。

その原因をいくつか挙げられていましたが、まっさきに挙げられていたのが「社長が財務に弱いから」というものです。

 

「細かいことは税理士に任せていいけど、数字を読む力は経営者には必須」

そんな言葉に激しく同意した次第です。

 

ところでこの「数字を読む力」というのは経営者にとって必要な力の一つですが、優先順位が一番というわけでもありません。

数字を読む力はむちゃくちゃあるけど商品開発力や営業力が全く無い、ということではビジネスを立ち上げて、推進していくことは難しいでしょう(そういう方は是非とも戦略マーケティング・ブートキャンプをご受講ください)。

 

ただ商品開発力も営業力もむちゃくちゃあるけど、数字を読む力が全く無いとか、そもそも関心が無いということになると、今まで何度もお話をしてきたように「営業頑張って沢山売ってるのに全然手元にお金が残らない」とか「黒字だけど定期的に銀行から融資を受けないと資金繰りが厳しい」という状態になってしまいます。

 

なぜそういう状態になってしまうのかを理解し、改善策を検討するためにもそのベースとなっている数字を読む力は必須となります。

という話をすると「そうすると簿記を勉強しないといけないの?昔勉強したことがあったけどさっぱり分からなかったから苦手意識を持ってて・・・」なんて反応がかえってくることもありますが、そんなに本格的に勉強をしなくても大丈夫です。

どうやら日商簿記は従来の1級~3級に加えて今年から初級というものができたようですが、出題範囲を見たところ、まずはこの初級レベルでも十分ではないかと思います(変に手形取引とか有価証券とか触れない方がいいです)。

簿記の最低限の知識からスタートして資金繰り表や、以前にご紹介した限界利益や損益分岐点などの管理会計のベーシックなもの、それに税金のことについてもある程度理解することでやっと最低限の「数字を読む力」を身に付けることができます。

簿記や会計、税金の難しいところまでは知らなくても大丈夫です。

そこをフォローするために我々税理士が存在していますので。

土屋会長がおっしゃる通り「細かいことは税理士に任せて」おけばいいのです。

ただその会社毎にきちんと社長が把握しておかなければならない数字や指標が存在しています。

営業マンを雇っているのであれば営業マン一人当たり(かつ一人毎)の粗利だったり、飲食店であればメニュー毎の粗利や客単価、席の回転数など財務会計や税金とは全く違う観点で社長が絶対に押さえておかなければならないものです。

そして社長はこのような数字を読み、どのように次の一手を打っていくのかを考えるようになる必要があります。

 

数字が分からなくても売上をあげることはできるかもしれませんが、数字が分からないと利益を出し事業を継続することは至難の業です。

税理士を選ぶ際には細かいところをフォローしてくれるのはもちろん、社長が押さえておくべき数字が何なのか、それがどういう意味を持つのかもきちんと教えてくれる税理士を探してください。

もちろん当事務所はしっかりと(うるさいぐらい?)お伝えします。