昨日「一日中小企業庁in北海道」というイベントに参加してきました。

お目当てはダイヤ精機株式会社代表取締役・諏訪貴子さんの特別講演。

創業者であるお父様の急逝に伴い主婦から町工場の二代目社長となり、ジリ貧会社を再生させた奮闘記である書籍はベストセラーとなり、メディアへの出演も多数と大活躍されている方です。

講演時間がたったの1時間(少なくても2時間は欲しかった)ということで絞りに絞った内容でしたが、特に印象的だったのは「二代目が創業者よりも苦労すること」でした。

やはり創業社長はゼロから会社を立ち上げて、社員を雇用して事業を拡大させていくという点で非常に苦労しており、その点では二代目は絶対にかなわないとおっしゃっていましたが、その中でも二代目が創業者よりも苦労することもあるということでした。

それは「理念や方針を組み立てて浸透させること」です。

創業者は明快です。

自分の夢や理念があって、それに賛同する社員によって会社が少しずつ大きくなっていきます。

それに対して二代目はそうやって先代の夢や理念に賛同する社員に対して改めて自分が考える理念や方針を伝えて賛同してもらい、自分に付いてきてくれるようにする必要があります。

もちろん、創業者の夢や理念を否定するわけではありません。

あくまでも創業者の夢や理念を大切にしつつ、でも創業者と二代目は違う人な訳ですし、会社を取り巻く状況も変わっているわけですから、それに応じた方針というものを定めて、自分よりも社歴の長いベテラン社員に浸透させる必要があるのです。

諏訪さんは「町工場なので、こう言っては何ですがそれこそ『てめー、このやろー!』の世界で、我慢強く伝えていきました」とおっしゃっていましたが、やはりそれぐらいのエネルギーや粘りがないと社長は務まりませんね。

事業承継問題は我が国の大きな課題の一つですが、それをサポートする身として大きな学びとなりました。

本も是非読んでみたいと思います。

二代目社長は是非読んでみてください。