初詣の際にお守りを頂いたという方も多いと思います。

そこで今回は「そもそもお守りって何?」ということを掘り下げてみたいと思います。

その昔、神社が各地に建てられるようになると、そこに所属する御師(おし)という人達が「うちの神社は御利益ありますよ~!」と全国各地をまわって宣伝するようになります。

その話を聞いた人は「まぁその神社は素敵だわ!」と信仰するようになります。

しかし、場合によっては遠い場所にあるので、直接参拝するのは現実的ではありません。移動手段は徒歩ですから。

そこで、神様の分霊としてお札やお守りとして配られるようになったというのがお守りの始まりです。

その後、守り袋などに入れて身につける「懸守(かけまもり)」は、平安時代に貴族の間で広まりました。

鎌倉時代になると武士の間にも広まっていきます。

それが江戸時代になると庶民の間にも浸透し、懐などに入れて持ち歩くようになり、様々な形のものが生まれました。

もとは素朴な木片や小さな書付(かきつけ)のようなもので、それを首にかけたりしていつも肌身離さずにしていたことから「肌守(はだまもり)」と呼ばれていました。

それが現代にも伝わったとされています。

ちなみにお守りを数える単位は「体(たい)」で「一体、二体」と数えます。

また、神社の授与所で頂くことになりますが、「買う」「購入する」という表現はしません。

お守りはそこに宿っていらっしゃる神様からご利益を授けて頂くものになります。

ですのでお守りは「買う」ものではなく「受ける」「頂く」ものとなります。

なお、上記の通り、お守りは元々「神社にお参りに行けない人のためのもの」なわけですから家族やご友人の分を頂くことは何ら問題ないでしょう。

しかし、近年では特に限定のお守りなどをネット上で転売する輩も存在します。

これは御利益うんぬんの前にモラルの問題ですよね。皆さんは決して転売したり、転売しているものを買ったりしないようにしましょう。

あと、「複数のお守りを持つと神様が喧嘩する」なんて話がありますが、そんなことはありませんので、気にしなくてよいかと。

日本には八百万の神様がいるんですから、その論理だとしょっちゅうあちこちで神様が喧嘩していることになります(笑)。

お守りを収集している人も多いですよね。芸能人だと南海キャンディーズの山里亮太さんはお守りコレクターとして有名です。

私はと言うと、御朱印を収集しているので、それにさらにお守りも収集するとキリが無いので、基本的にはお守りは頂かないのですが、ちょっと変わったものは頂いています。

↑左から日比谷神社の「奇跡の御守」、神田神社の「んのお守り」、芝大神宮の「お守り蓮根」

※古くなったお守りは一般ごみなどで捨てずに、神社に納めましょう。1月15日の小正月には古いお守りやお札、正月飾りなどを御神火によって焼納し、無病息災を祈るどんど焼きが執り行われます(北海道神宮は14日です)。