消費税 基準期間の原則的考え方

消費税の課税事業者に該当するかどうかの判定は原則として「基準期間」における課税売上高が1,000万円を超えるかどうかによります。

では、「基準期間」とはいつのことを差すのでしょうか?

よく「2年前」と言われますが厳密には正しくありません。

個人事業者の場合にはその年の前々年、すなわち2年前となります。

しかし、法人の場合には原則としてはその事業年度の前々事業年度となりますが、前々事業年度が設立年度や決算期の変更などにより1年未満の場合には特例として「その事業年度開始の日の2年前の日の前日から同日以後1年を経過する日までの間に開始した各事業年度を合わせた期間」となります。

 

分かりづらいので以下事例でご説明します。

例)平成22年7月1日設立 当初9月決算を途中で3月決算に変更(資本金100万円)

1期目 平成22年7月1日~平成22年9月30日

2期目 平成22年10月1日~平成23年3月31日 ⇐期の途中で3月決算に変更

3期目 平成23年4月1日~平成24年3月31日

4期目 平成24年4月1日~平成25年3月31日 ⇐当期

当期である第4期が課税事業者に該当するのかの判定を行うとします。

原則的な考え方では基準期間は「その事業年度の前々事業年度」である第2期となります。しかし、第2期は6ヶ月しかなく1年未満の事業年度です。

よって、特例で判定することになります。

まず「その事業年度開始の日の2年前の日の前日」は平成22年4月1日になります。そこから1年を経過する日である平成23年3月31日までの間に開始した事業年度は

1期目(平成22年7月1日~平成22年9月30日)と2期目(平成22年10月1日~平成23年3月31日)の2つの事業年度になります。

この2つの事業年度の月数を合計しても9ヶ月にしかなりません。

そこで、課税売上高の計算上は年換算を行う必要がありますので、1期目、2期目の課税売上高の合計を9で除し12を乗じた金額が1,000万円を超えるかどうかで判定することとなります。

仮に1期目の課税売上高が300万円、2期目の課税売上高が600万円だとすると300万円+600万円=900万円≦1,000万円で、このままだと1,000万円以下となります。

しかし、年換算をすると900万円×12/9=1,200万円>1,000万円となりますので、4期目である当期は課税事業者である、という判定になります。

 

以上が原則的な考え方ですが平成23年度及び平成24年度の税制改正により、一部特殊な取り扱いがありますので、その点注意が必要です。