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源泉所得税の納付

 

源泉所得税の納付

  2013/08/31

法人でも個人でも給料を支払ったり、我々税理士のような士業(全ての士業ではありません)に報酬を支払う際には源泉徴収というものをする必要があります。

例えば10万円の給料を支払う際に2,000円の税金分を天引きして98,000円を支給したのであれば、この天引きした2,000円というのはあくまでも預かっているものですので、国(税務署)に納付しなければなりません。

この源泉所得税の納付時期ですが原則として給料や報酬を支払った(すなわち源泉徴収した)月の翌月10日となります。

例えば9月20日に支払った給与から源泉徴収した分は10月10日までに納付する必要があります。

この納付は「給与所得・退職所得等の所得税徴収高計算書」という横長の納付書を使って行うことになりますが、わざわざ税務署に行かなくても金融機関や郵便局の窓口で納付可能です(もちろん税務署でも納付できます)。

さて、もしも翌月10日までに納付しなかった場合にはどうなるのでしょう?

その場合には「不納付加算税」というペナルティが課されることになりますが、これは1日でも遅れれば課税されることになる厳しいものです。

遅れても自主的に納付した場合には「本来の納税額×5%」が、税務署からの指摘により納付する場合には「本来の納税額×10%」が課されることとなります。

ただし、免除されるケースがあり

①計算した加算税の額が5,000円未満の場合

②過去1年間に納付の遅延がない場合

のいずれかに該当すれば不納付加算税は課されないこととなります。

もちろん納付が遅れれば延滞税も課せられることになり、多額のペナルティを課されることになりますから、きちんと期限を守って納税をするようにしましょう。

 

 

青色申告の承認申請書

  2013/08/13

法人を設立したならば、基本的には青色申告を行うことをおススメします。

青色申告を選択することによる特典については別項にて解説していますが、青色申告は「承認制」となっていますので事前に申請する必要があります。

そのため届出書の名称も「青色申告の承認申請書」となっております。

青色申告を選択している法人はメリットを享受できるかわりにしっかりと帳簿を作成し保存しておく必要がありますが、これを怠ると青色申告を取り消されてしまうこともあり、注意が必要です。

ただ、新設法人の場合にはこの申請書を提出すれば基本的には自動承認されますので、その点は心配ないでしょう。

それよりも注意すべきは提出期限です。

この申請書は原則として青色申告の適用を受けようとする事業年度開始の日の前日までに提出する必要があります。

ただし、新設法人の場合、これだと1期目は適用を受けられなくなってしまうので別の規定が設けられています。

新設法人の場合は以下のうちいずれか早い日が提出期限となります。

①設立の日から3ヶ月後

②1期目の事業年度終了の日

 

よって、例えば8月12日設立の12月決算法人の場合には

①8月12日から3ヶ月後の11月12日

②事業年度終了の日の12月31日

のうちの早い日となりますので①の11月12日が提出期限となります。

この期限までに申請書を提出しなければ1期目は白色申告となり、2期目に適用を受けようとする場合には12月31日までに提出する必要があります。

 

法人設立届出書

  2013/08/09

会社を設立した際に必ず提出すべき届出書が「法人設立届出書」となります。

とにかくこの届出書の提出を行わなければ整理番号が付与されませんので、その後の源泉所得税の納付など様々な事務作業に支障をきたしてしまいます。

この届出書は会社本店の所轄税務署の他、各都道府県税事務所、各市町村に提出することとなります。

本店所在地が札幌の場合には札幌東・札幌西・札幌南・札幌北・札幌中税務署のうちのいずれか、北海道札幌道税事務所、札幌市(札幌中央市税事務所)の3ヶ所となります。

提出期限は法人設立の日(設立登記の日)から2ヶ月以内となっていますが、遅れたからといってペナルティはありません。

ただし、上記のように源泉所得税を納付するための納付書が発行されないなどの弊害がありますので、なるべく早く提出しましょう。

 

記載方法についてはそんなに難しいところはありませんが、添付書類が必要となります。

届出書にも届出書の記載方法にも、会社設立に関する書籍にも色々な書類を添付するよう書かれていますが、最低限定款のコピーと履歴事項全部証明書のコピーがあれば大丈夫です。

※履歴事項全部証明書については法改正により平成29年4月1日以降に新設された法人に関しては添付不要となりました。

 

株主名簿や開始B/Sは一回もつけたことがありませんが、何か言われたということは一度もありません。

また会社を設立すると様々な場面で履歴事項全部証明書を使うと思いますが、税務署等に提出する際にはコピーで全く問題ありません。

こちらも「写し」とは書いてありませんがコピーを添付して何か言われたということは一度もありません。

 

 

 

会社を設立したら提出すべき税務届出

  2013/08/09

会社を設立すると税務署などに各種届出書を提出する必要があります。

まず、必ず提出すべきは「法人設立届出書」。

そして、基本的には青色申告を行うことになるはずですから「青色申告の承認申請書」。

また、役員や従業員に給料を支払うでしょうから「給与支払事務所等の開設届出書」。

あとは必要に応じて「棚卸資産の評価方法の届出書」「減価償却資産の償却方法の届出書」「源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書」を提出することになります。

それぞれの届出書・申請書の内容については個別に解説しますが、特に注意が必要なのが「青色申告の承認申請書」です。

こちらは提出が遅れると1期目や2期目に青色申告の適用を受けられなくなってしまいます。

特に青色申告の特典の一つに「欠損金の繰越控除」という赤字を将来の黒字と相殺できるという規定があり、1期目はイニシャルコストの分だけ赤字になりやすいのに、青色申告の適用を受けられないために、その赤字が切り捨てになってしまうというのは非常にもったいないことです。

 

 

特定期間による消費税の納税義務の判定

  2013/08/07

従来、消費税の納税義務の判定というのは基準期間(2年前の事業年度)の課税売上高が1,000万円を超えるか否かで行われるものでした。

これが平成23年度の改正により変更となり、もう1段階の判定を行うこととなりました。

基準期間における課税売上高が1,000万円以下の場合、次のステップとして「特定期間における課税売上高」で納税義務の判定を行うこととなります。

まず、「特定期間」とは前事業年度の上半期のことを言います。

個人事業者であれば前年の1月1日から6月30日、仮に3月決算法人であれば前期の4月1日から9月30日となります。

この特定期間における課税売上高が1,000万円を超える場合(つまり半年の課税売上高が1,000万円を超える場合)には納税義務が発生することとなります。

ただし、課税売上高に代えて同じく特定期間における給与支払総額で判定することもでき、この金額が1,000万円以下であれば納税義務は免れます。

つまり、特定期間において課税売上高も給与支払総額も両方とも1,000万円を超えた場合には納税義務が発生する、という流れです。

この給与支払総額には給与、賞与等の他、当然に役員報酬も含まれますが、所得税が非課税となる通勤手当や旅費等は含まれません。また、未払給与も含める必要はありません。

 

以下、簡単な事例で解説します。分かり易いように全て12ヶ月の事業年度とします。

1期 課税売上高 900万

2期 課税売上高 2,500万(うち特定期間分 1,200万) 特定期間の給与支払総額 500万

3期 当期

 

3期目の納税義務の判定のステップは以下の通りとなります。

①基準期間(1期目)の課税売上高は1,000万円以下のため、第2ステップに移ります。

②特定期間(2期目の上半期)の課税売上高が1,000万円を超えるため、納税義務が発生する可能性があります。

③特定期間の給与支払総額が1,000万円以下のため、最終的には納税義務無しとなります。

 

この平成23年度の改正により新設法人でも自動的に最初の2年間は免税事業者になれる訳ではなくなりました。

1年目は基準期間も特定期間もないので免税事業者となりますが、1期目からかなりの売上が立ったり、役員報酬も含めた給与を結構支払うと2期目から課税事業者になってしまうということも十分にあり得ますので注意が必要です。

また、この規定は新設法人だけに適用されるものではありませんので、その点も注意が必要です。

 

消費税の納税義務の有無による届出

  2013/08/03

消費税の納税義務が発生するかどうかの判断は基準期間と言われる2年前の課税売上高(消費税が課税される売上)が1,000万円を超えるかどうかによって行います。

消費税の納税義務がある個人事業者や法人のことを「課税事業者」、反対に納税義務がない場合には「免税事業者」と呼びます。

それまで免税事業者だったのが、基準期間の課税売上高が1,000万円を超えることなり課税事業者となった場合には税務署に「消費税課税事業者届出書」を提出しなければなりません。

なお似た名称のものに「消費税課税事業者選択届出書」というものがありますが、こちらは本来基準期間の課税売上高が1,000万円以下で黙っていれば免税事業者となる者が自ら課税事業者になる際に提出するものとなります。

似て非なるものですので、注意が必要です。

 

また、それまで課税事業者だったのが、基準期間の課税売上高が1,000万円以下となってしまい免税事業者となった場合には税務署に「消費税の納税義務者でなくなった旨の届出書」を提出しなければなりません。

 

これらの届出書は「速やかに」提出することになっており、特に明確な期限がある訳ではありません。

ただし、いつまでも提出しないと税務署から「提出して下さい」と連絡が来ることになりますので、該当することが分かった時点で提出する方がスムーズに事が運びます。

「消費税課税事業者届出書」を提出しないでいると決算を行う際に消費税の申告・納税を行う必要があるのに税務署から申告書や納付書が送付されずにかえって面倒なことになる可能性があることからも、やはり「速やかに」提出するようにしましょう。

 

消費税の簡易課税制度

  2013/08/02

消費税の納税義務があることになった場合、納税する消費税の計算式は原則的には「預かった消費税-支払った消費税」となります。

しかし、全ての取引に消費税が課税されている訳ではありません。例えばお給料を支払う際に基本給20万円+消費税で計算しないように消費税が課税されない取引もあるのです。

そこで、原則的な計算を行う際には日々の取引を帳簿付けする際に取引の1つずつ消費税が課税されるもの、課税されないものの区分をしていく必要があります。

これはスモールカンパニーにとっては非常に煩雑なことです。

そこで、消費税には「簡易課税制度」というものが用意されています。

これは売上だけ5つの事業に区分して、その区分に応じた「みなし仕入率」を用いて概算で「支払った消費税」を計算してもいいという制度で、この制度を選択すれば消費税が課税されるかどうかは売上だけ区分すれば良いことになり、事務負担は一気に軽くなります。

簡易課税制度を選択する際の注意点は以下の通りです。

①選択する際には採用しようとする事業年度開始の日の前日までに「消費税簡易課税制度選択届出書」を税務署に提出する必要があります。

なお、1期目から選択する場合には1期目の末日までに提出する必要があります。

②一度簡易課税制度を選択すると2年間は継続適用する必要があります。また、適用をやめようとする際にはやめようとする事業年度開始の日の前日までに「消費税簡易課税制度選択不適用届出書」を税務署に提出する必要があります。

③簡易課税制度は「支払った消費税」を概算で計算する制度であり、必ず納税となります。

多額の設備投資を行う場合には原則的な計算をすることにより還付を受けることができますが、簡易課税を選択していると納税となってしまいますので、事前にタイミングを検討する必要があります。

 

消費税の納税義務者の選択

  2013/08/01

基本的に基準期間の課税売上高が1,000万円以下であれば消費税の納税義務は負わない、ということになりますが、自ら納税義務を負うことを選択することも可能です。

これはわざわざ消費税を納めようということではなく還付を目的とするもので、このように自ら納税義務者を選択するのは大きく以下の2つのケースとなります。

①多額の設備投資をする場合

②輸出事業を行う場合

消費税の原則的な計算方法は「もらった消費税」から「支払った消費税」を差し引いて納付税額を求めることになっていますから、「もらった消費税<支払った消費税」の場合には払い過ぎた消費税が還付されることになります。

上記のケースは還付されるのであえて自ら納税義務者を選択する方が有利となるのです。

注意点は以下の通りです。

①納税義務者を選択する際にはその対象となる課税期間開始の日の前日までに「消費税課税事業者選択届出書」を税務署に提出する必要があります。1期目から適用を受ける場合には1期目中に提出すれば大丈夫です。

②1度課税事業者を選択すると2年間は継続する必要があります。

よって単純に1期目に設備投資をするから、という理由で選択した結果、2期目に多額の消費税を納めることになり2期通算すると結局納める消費税の方が多かった、ということにもなりかねません。事前にしっかりとシミュレーションを行っていく必要があるでしょう。

③1度「消費税課税事業者選択届出書」を提出すると、その後ずっと有効となります。よって、そのままだと将来課税売上高が1,000万円を下回ることになっても免税事業者にはなれません。輸出業を行う等恒常的に還付を受けられる場合を除いては当初の目的が達成された時点で「消費税課税事業者選択不適用届出書」を提出することをおススメします。

 

新設法人の消費税の納税義務

  2013/08/01

新たに会社を設立した際の消費税の納税義務について概要を説明します。

「会社を設立して2年間は消費税を納める義務がない」というのはよく聞く話だと思いますが、実際に消費税の納税義務があるかどうかというのは2年前の売上高により判定することになります。

よって新たに設立された会社の1期目、2期目はそもそも2年前にはまだ会社自体が存在していなかったので、消費税の納税義務はない、ということになるのです。

以下、新設法人の消費税の納税義務を判断する上での注意点を列挙します。

①判定する2年前を「基準期間」といいますが、仮にもともと個人で事業を行っており、法人成りした場合でも個人と法人は別個の存在なので、やはり法人成りして2年間は納税義務がない、ということになります。

②基準期間の課税売上高(消費税がかかる売上や収入)が1,000万円を超えると納税義務が発生します。1期目、2期目に消費税の納税義務がなかった場合には3期目、4期目は1期目、2期目の税込みの課税売上高が1,000万円を超えるかどうかで判定します。

③②により3期目以降でも課税売上高が1,000万円以下であれば納税義務が発生しないこととなります。

④1期目、2期目の課税売上高が1,000万円を超えてもあくまでも1期目、2期目は納税義務はありません(法改正により多少扱いが変わったので、別の機会にご説明します)。

⑤資本金が1,000万円を超える場合には自動的に1期目、2期目も納税義務が発生します。