基本的に基準期間の課税売上高が1,000万円以下であれば消費税の納税義務は負わない、ということになりますが、自ら納税義務を負うことを選択することも可能です。

これはわざわざ消費税を納めようということではなく還付を目的とするもので、このように自ら納税義務者を選択するのは大きく以下の2つのケースとなります。

①多額の設備投資をする場合

②輸出事業を行う場合

消費税の原則的な計算方法は「もらった消費税」から「支払った消費税」を差し引いて納付税額を求めることになっていますから、「もらった消費税<支払った消費税」の場合には払い過ぎた消費税が還付されることになります。

上記のケースは還付されるのであえて自ら納税義務者を選択する方が有利となるのです。

注意点は以下の通りです。

①納税義務者を選択する際にはその対象となる課税期間開始の日の前日までに「消費税課税事業者選択届出書」を税務署に提出する必要があります。1期目から適用を受ける場合には1期目中に提出すれば大丈夫です。

②1度課税事業者を選択すると2年間は継続する必要があります。

よって単純に1期目に設備投資をするから、という理由で選択した結果、2期目に多額の消費税を納めることになり2期通算すると結局納める消費税の方が多かった、ということにもなりかねません。事前にしっかりとシミュレーションを行っていく必要があるでしょう。

③1度「消費税課税事業者選択届出書」を提出すると、その後ずっと有効となります。よって、そのままだと将来課税売上高が1,000万円を下回ることになっても免税事業者にはなれません。輸出業を行う等恒常的に還付を受けられる場合を除いては当初の目的が達成された時点で「消費税課税事業者選択不適用届出書」を提出することをおススメします。